干央(かんおう)とは?王騎軍の軍長・主を失っても解体されなかった部隊【キングダム】
この記事には『キングダム』馬陽の戦いを含む展開に関する記述が含まれます。未読の方はご注意ください。
大将軍が死ぬと、その軍は普通は解体されます。麃公軍も、麃公の死後に再編されました。
王騎軍だけが例外です。王騎の死後も部隊として残り、騰軍として機能し続けました。その軍を構成していた軍長のひとりが干央(かんおう)です。この記事では、干央と王騎軍の面々について整理します。
結論
- 干央は王騎軍の軍長のひとりです。録嗚未らと並ぶ古参にあたります。
- 王騎の死後も部隊に残りました。王騎軍は騰が引き継いでいます。
- 大将軍の死後も軍が残った例は多くありません。麃公軍は再編されています。
- 史実に干央の記録はありません。王騎軍の面々は作品の創作です。
干央とはどんな人物か

| 読み方 | かんおう |
|---|---|
| 所属 | 秦・王騎軍(のち騰軍) |
| 立場 | 軍長 |
| 特徴 | 録嗚未らと並ぶ王騎軍の古参 |
| 史実 | 記録なし。作品の創作 |
王騎軍は、秦の大将軍・王騎が率いた部隊です。副官の騰を筆頭に、複数の軍長が配置されていました。干央はそのひとりにあたります。
この軍の特徴は、王騎という個性の強い将のもとで、それぞれが独自の役割を持っていた点です。突撃を担う者、部隊をまとめる者、そして全体を見る副官がいました。
王騎軍の顔ぶれ
| 人物 | 立場 | 現状 |
|---|---|---|
| 王騎 | 大将軍 | 16巻・第172話で戦死 |
| 騰 | 副官。のちに大将軍 | 生存。剣は置いた |
| 録嗚未 | 軍長 | 生存。騰軍の中核 |
| 干央 | 軍長 | 生存 |
| 摎 | 王騎の副官格の将軍 | 16巻・第165話で戦死 |
王騎と摎は16巻で相次いで失われました。摎は城99個を落とした将で、王騎とは城を100個取ったら結婚するという約束を交わしていた人物です。
王騎の死と軍の継承
王騎は馬陽の戦いで龐煖に致命傷を負わされます。単行本16巻・第172話です。
撤退の道中、王騎は信に自分の矛を託し、大将軍だけが見られる景色について語りました。そして軍の指揮は副官の騰へ渡ります。
| 大将軍 | 死後の軍 |
|---|---|
| 王騎 | 騰が引き継ぎ、騰軍として存続する |
| 麃公 | 再編される。兵の一部は信のもとへ |
| 蒙驁 | 蒙武・蒙恬へと家として続く |
| 桓騎 | 部隊ごと趙の地で壊滅する |
部隊がそのまま残った例は、王騎軍が最も明確です。干央や録嗚未といった軍長が残り、騰のもとで戦い続けました。
騰という後継者
王騎軍を引き継いだ騰は、副官から大将軍まで昇った人物です。
合従軍編では楚の大軍へ単騎で切り込み、臨武君を討ちました。著雍の戦いでは総大将として魏火龍七師を相手に勝ち、韓攻略では偽兵の策で新鄭を開城させています。
王騎が個人の武で圧倒したのに対し、騰は戦わずに城を落とす方向へ進みました。受け継いだのは兵だけでなく、将としての在り方でもあります。
ただし2人には共通点もあります。王騎の「ココココ」という笑い方と、騰の「ファルファル」という掛け声。いずれも相手に本気度を測らせない効果を持っています。
馬陽の戦いという転換点
王騎軍にとって決定的だったのが馬陽の戦いです。単行本11巻・第110話から16巻・第173話にかけての戦役でした。
この戦いで、王騎は趙の李牧と初めて正面から向き合います。そして李牧の策により、龐煖との一騎打ちへ持ち込まれました。
| できごと | 巻・話 |
|---|---|
| 飛信隊の命名 | 11巻前後。王騎が信の百人隊に名を与える |
| 馮忌の討伐 | 12巻・第129話。飛信隊が将軍格を討つ |
| 摎の死 | 16巻・第165話。龐煖に討たれる |
| 王騎の死 | 16巻・第172話。信に矛を託す |
| 戦役の終結 | 16巻・第173話 |
王騎と摎が同じ巻で失われました。この2人の死が、序盤の分水嶺になっています。
干央や録嗚未といった軍長にとっても、仕えてきた大将軍を失う戦いでした。それでも部隊は解体されず、騰のもとで存続します。
飛信隊との縁
王騎軍は、信の部隊にとっても出発点にあたります。
「飛信隊」という名は、信が自称したものではありません。馬陽の戦いで、王騎が直接与えた名です。敵将・馮忌を討てという特命とあわせて授けられました。
王騎直轄の特殊百人隊という出発点が、以後の飛信隊の性格を決めています。正規の歩兵部隊ではなく、独立して動く遊軍として使われ続けるためです。
その百人隊が、いまや6万規模の軍になりました。王騎が名を与えた部隊が、王騎の死後も拡大し続けていることになります。
軍が残るということ
作中で、部隊が引き継がれるかどうかは重要な差になっています。
秦では王騎の軍が騰へ、麃公の兵が信へと流れました。個人が倒れても、経験を持つ兵と将が次の世代に残ります。
一方の趙は違いました。藺家十傑は朱海平原で絶え、廉頗四天王は主君とともに国を出て、桓騎軍は部隊ごと消えています。集団が独立しているため、ひとつ失われるとそのまま戦力が減ります。
| 国 | 部隊の扱い | 結果 |
|---|---|---|
| 秦 | 死んだ将の部隊や武具が次へ渡る | 負けても立て直せる |
| 趙 | 集団ごと絶えることが多い | 失うたびに戦力が減る |
この差が、両国の結末を分けた要因のひとつになっています。詳しくは趙の将軍一覧と秦の将軍一覧で整理しました。
史実の王騎
干央は創作の人物ですが、王騎には対応する実在の将軍がいます。王齮(おうき)です。
『史記』に秦の将軍として記録があり、長平の戦いにも関わっています。ただし史料に残るのは名前と主な戦績だけで、人物像はほとんど分かりません。
「秦の怪鳥」という異名も、独特の笑い方も、作品の創作です。史実の記録が少ないぶん、作品側で造形する余地が大きかったことになります。
騰軍のその後
王騎軍から騰軍へ引き継がれた部隊は、その後も主要な戦役に加わっています。
| 戦役 | 騰軍の働き |
|---|---|
| 合従軍編 | 騰が楚の大軍へ単騎で切り込み、臨武君を討つ |
| 著雍の戦い | 総大将として魏火龍七師を相手に勝ち、著雍を奪取する |
| 什虎の戦い | 魏との同盟軍を率い、什虎城を確保する |
| 韓攻略 | 偽兵の策で新鄭を開城させ、韓を滅ぼす |
韓は戦国七雄で最初に滅んだ国です。その一国を落としたのが、王騎から引き継がれた軍でした。史実でも内史騰が紀元前230年に韓王安を捕らえています。
ただし騰は、韓の公主・寧を救った際に背骨を痛め、以後は剣を振るえない体になりました。第844話までにその経緯が描かれています。王騎の系譜を継いだ将が、剣を置くことになったという展開です。
王騎という将の遺したもの
王騎が遺したものを整理すると、この人物の影響の広さが見えてきます。
| 遺したもの | 受け継いだ相手 |
|---|---|
| 軍そのもの | 騰。干央・録嗚未ら軍長も残る |
| 矛 | 信。当初は重すぎて扱えなかった |
| 飛信隊という名 | 信の部隊。6万規模まで拡大 |
| 大将軍の景色という問い | 信。まだ答えは出ていない |
矛と名と問いを信へ、軍を騰へ。ひとりの大将軍の死が、2つの系統に分かれて続いていることになります。
なお王騎軍には介億(かいおく)という軍師も配置されています。騰の代になってからは、この人物が作戦立案を担う場面が描かれました。録嗚未との掛け合いも含めて、王騎の時代からの面々が騰のもとで揃っている状態です。大将軍が代わっても、周囲の顔ぶれがほとんど変わらないという点も、この軍の特徴になっています。
干央の読み方と紛らわしい名
この人物の名は、別の人物と混同されやすいものです。
| 表記 | 読み | 別人物 |
|---|---|---|
| 干央 | かんおう | 王騎軍の軍長 |
| 韓王安 | かんおうあん | 韓の最後の王 |
「干央」は「かんおう」と読みます。韓の王を指す「韓王」と音が近いため、検索でも混ざりやすくなっています。
干央は王騎軍を支えた将で、主を失ったあとも部隊に残りました。騰の下で戦い続けた顔ぶれのひとりです。
干央に関するよくある質問
干央とは誰ですか?
王騎軍の軍長のひとりです。録嗚未らと並ぶ古参にあたります。
干央の読み方は何ですか?
かんおうです。
干央は死亡しましたか?
2026年8月時点で死亡描写は確認できていません。
王騎軍はどうなったのですか?
王騎の死後、副官の騰が引き継ぎました。部隊は解体されず、騰軍として存続しています。
王騎はいつ死んだのですか?
16巻・第172話です。馬陽の戦いで龐煖に致命傷を負わされました。
大将軍が死ぬと軍はどうなるのですか?
通常は再編されます。麃公軍がその例です。王騎軍のように部隊がそのまま残った例は多くありません。
録嗚未とはどんな人物ですか?
王騎軍の軍長で、現在も騰軍の中核を担っています。騰との掛け合いが繰り返し描かれます。
摎は王騎の何だったのですか?
王騎の副官格の将軍です。城を100個取ったら結婚するという約束を交わしていましたが、99個目で龐煖に討たれました。
干央は史実に実在しますか?
していません。王騎軍の面々は作品の創作です。
王騎は史実に実在しますか?
王齮(おうき)として『史記』に記録があります。ただし残るのは名前と戦績だけで、人物像は分かっていません。
まとめ
- 干央は王騎軍の軍長のひとりで、録嗚未らと並ぶ古参
- 王騎の死後も部隊に残り、騰軍として戦い続けている
- 王騎は16巻・第172話で龐煖に討たれ、信に矛を託した
- 大将軍の死後も軍がそのまま残った例は、王騎軍が最も明確
- 秦は部隊が引き継がれ、趙は集団ごと絶えるという差がある
- 干央は創作の人物だが、王騎には王齮という実在のモデルがいる
主を失った軍が、名前を変えて戦い続けている。その中に、王騎の時代を知る将がまだ残っています。
この記事について
執筆・編集: マンガノシラベ編集部
公式コミックスおよび公開されている史料をもとに作成しています。内容に誤りを見つけられた場合はお問い合わせよりご連絡ください。

