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ネタバレ注意
この記事には『キングダム』王都奪還編(4巻から5巻)の展開に関する記述が含まれます。未読の方はご注意ください。

王都奪還編で政と敵対したのは、弟の成蟜とその側にいた人々でした。

肆氏(しし)はそのひとりです。成蟜に仕えた側の人物として登場します。この記事では、肆氏と王都奪還編で成蟜側にいた面々を整理します。

結論

  • 肆氏は成蟜の側にいた人物です。王都奪還編で登場します。
  • 王都奪還編は単行本4巻から5巻にかけての話です。物語序盤の山場にあたります。
  • 成蟜はこの編では死にません。のちに政の側に立ち、35巻・第377話で最期を迎えます。
  • 史実に肆氏の記録はありません。作品の創作です。

肆氏とはどんな人物か

宮殿の階段と柱
王都奪還編は咸陽の王宮が舞台になります(画像はイメージです)
読み方 しし
立場 成蟜の側にいた人物
登場 王都奪還編(4巻から5巻)
史実 記録なし。作品の創作

王都奪還編は、政の異母弟である成蟜が反乱を起こし、政が王宮を追われるところから始まります。

肆氏はその成蟜の側にいた人物として描かれました。反乱の実務を担う立場です。

成蟜側の顔ぶれ

人物 立場 結末
成蟜 反乱の首謀者。政の異母弟 この編では死なず、35巻・第377話で最期を迎える
竭氏 成蟜を担いだ側 反乱の中心にいた
ランカイ 巨躯の戦士 4巻・第38話で信に敗れ、山の民に引き取られる
左慈 剣士 5巻で信との一騎打ちに敗れる
肆氏 成蟜の側の人物 王都奪還編で登場

成蟜側には、武で戦う者と実務を担う者がいました。ランカイと左慈が前者、肆氏らが後者にあたります。

成蟜が反乱を起こした理由

成蟜は政の異母弟です。母は秦の王族で、正統な血筋を持つ立場にありました。

対する政は、趙で人質だった時期があり、母の出自にも問題を抱えています。成蟜からすれば、血筋で劣る兄が王座にいるという状況でした。

人物 立場
秦王。趙での人質時代を経て即位した
成蟜 政の異母弟。母は秦の王族

この編での成蟜は、身分に強くこだわる人物として描かれます。下僕出身の信を人として扱わない態度も、その表れでした。

王都奪還までの流れ

段階 内容
反乱 成蟜が兵を挙げ、政が王宮から追われる
逃亡 政・信・河了貂・壁らが黒卑村へ逃れる
同盟交渉 政が単身で山の民の王・楊端和と会談する
進軍 山の民の兵を得て、山中の道から王都へ迫る
王宮突入 ランカイ、左慈らと交戦しながら玉座へ進む
決着 政が成蟜と対峙し、王座を取り戻す

決め手になったのは山の民との同盟です。政が単身で交渉に赴き、武力ではなく言葉で成立させました。この関係が、以後の主要な戦役すべてで効いてきます。

詳しくは王都奪還編の記事にまとめました。

この編で決まった3つのこと

王都奪還編が序盤の山場と言われるのは、その後の物語の前提がここで揃うためです。

決まったこと その後どう効いたか
信が兵として認められる 蛇甘平原へ出陣し、百人将、千人将と昇っていく
山の民との同盟 合従軍編の蕞、鄴攻略戦の橑陽で援軍として動く
政が王として立つ 呂不韋との対立が本格化し、親政へ向かう

とくに山の民との関係は、以後の戦役で繰り返し効いてきます。合従軍編では、蕞が落ちる直前に楊端和の軍が到着し、李牧が撤退を決断しました。序盤で結んだ同盟が、国の存亡がかかった場面で決め手になっています。

敵味方が入れ替わる物語

この編の特徴は、敵として現れた人物が後に味方になることです。

人物 王都奪還編での立場 その後
成蟜 反乱の首謀者 政を支える側に回る
ランカイ 成蟜側の戦士 山の民に引き取られる
楊端和 中華と敵対する山の民の王 秦の同盟者となる

敵として登場した3者が、いずれも秦の側に加わりました。この作品では、立場は固定されないという前提が序盤から示されています。

のちの展開でも同じ形が繰り返されます。桓騎軍から飛信隊へ移った那貴、王翦軍から玉鳳隊へ送られた関常と糸凌。所属が変わることが、そのまま人物の物語になる構造です。

成蟜のその後

成蟜はこの編で死にません。政に敗れたあと、考え方を変えていきます。

のちに政の側に立つ人物として描かれ、妻の瑠衣とともに登場する場面も増えました。最期は35巻・第377話です。蒲鶮の裏切りによるものでした。

時期 成蟜の立場
王都奪還編 反乱の首謀者として政と敵対する
その後 考えを改め、政を支える側に回る
35巻・第377話 蒲鶮の裏切りにより最期を迎える

妻の瑠衣は、成蟜の死後に残された兵をまとめる立場になりました。34巻・第368話が初登場です。

史実の成蟜の反乱

作中の王都奪還編にあたる出来事は、史料に記録がありません。

史実の成蟜は、紀元前239年に反乱を起こしています。趙を攻める軍を率いていた最中に屯留で叛旗を翻し、そこで自殺しました。作中の時系列とは6年ほどずれており、場所も内容も異なります。

項目 『キングダム』 史実
王都奪還編 4巻から5巻。成蟜が王宮を占拠する 該当する記録はない
成蟜の反乱 物語序盤。のちに和解する 紀元前239年、屯留で反乱し自殺
肆氏 成蟜の側の人物 記録なし
山の民との同盟 政が単身で交渉して成立 山の民という勢力の記録がない

漂という起点

王都奪還編の前提には、漂の死があります。

漂は信の親友で、同じ城戸村の下僕でした。昌文君に見出されて王宮へ入り、政の影武者を務めます。そして襲撃を受けて致命傷を負い、1巻・第1話で死にました。致命傷を与えたのは、暗殺集団・朱凶の徐完です。

この襲撃を仕掛けたのが成蟜の側でした。狙いは政本人です。つまり成蟜側の動きが、信を物語へ引き込んだことになります。

できごと 内容
漂が王宮へ 昌文君に見出され、政の影武者となる
襲撃 成蟜側が放った刺客・徐完が漂に致命傷を与える
漂の死 1巻・第1話。信に地図を残す
信と政の出会い 地図をたどった信が政に会う

政と漂は顔が似ています。信にとって、目の前にいる王は親友と同じ顔をした他人でした。この関係の始まり方が、その後の信と政のやり取りにずっと残っています。

アニメではどこにあたるか

王都奪還編は、アニメ第1シリーズで描かれた範囲に含まれます。

アニメは原作1巻から順に進んでおり、第1シリーズで王都奪還編、第2シリーズで馬陽の戦いまでを扱いました。山の民との同盟から王宮突入までが、アニメで最初の山場にあたります。

なお第1シリーズは一部の合戦シーンで3DCGが用いられており、その表現については賛否がありました。第2シリーズ以降は作画の方式が変わっています。詳しくはアニメの対応表で整理しました。

咸陽という舞台

王都奪還編の舞台は、秦の都である咸陽です。

咸陽は実在する都市で、現在の中国・陝西省咸陽市にあたります。紀元前350年ごろ、孝公が櫟陽から遷都しました。商鞅の変法と同じ時期にあたります。

作中では戦場と並ぶもうひとつの舞台として描かれ、朝議や論功行賞の場になります。信が将軍まで上がっていく過程は、戦場での武功とこの都での論功行賞の繰り返しでできています。詳しくは咸陽の記事にまとめました。

なお成蟜の妻である瑠衣は、34巻・第368話が初登場です。成蟜が屯留で命を落としたあと、残された兵をまとめる立場になりました。反乱を起こした側にいた人物の周辺が、その後も物語に残り続けていることになります。詳しくは瑠衣の記事にまとめています。

肆氏の読み方と王都奪還編の顔ぶれ

王都奪還編には、短い登場の人物が多く出てきます。

表記 読み 立場
肆氏 しし 成蟜の側にいた人物
竭氏 けつし 同じく成蟜側
成蟜 せいきょう 政の弟

「肆」は「し」と読みます。四に通じる字で、日常ではほとんど使われません。

この編に出てくる成蟜側の人物は、いずれも登場が短くなっています。反乱そのものが数巻で決着するため、名前だけ覚えられて詳細が知られにくい面があります。

肆氏に関するよくある質問

肆氏とは誰ですか?

王都奪還編で成蟜の側にいた人物です。反乱の実務を担う立場でした。

肆氏の読み方は何ですか?

ししです。

王都奪還編は何巻ですか?

単行本4巻から5巻にかけてです。物語序盤の山場にあたります。

成蟜はなぜ反乱を起こしたのですか?

血筋で劣る兄が王座にいるという不満からです。成蟜の母は秦の王族で、正統な血筋を持っていました。

政はどうやって王座を取り戻したのですか?

山の民との同盟です。政が単身で楊端和のもとへ赴き、交渉によって成立させました。

成蟜はこの編で死にますか?

死にません。のちに政の側に立ち、35巻・第377話で最期を迎えます。

ランカイはどうなったのですか?

4巻・第38話で信に敗れ、その後は山の民に引き取られています。死亡していません。

左慈はどうなったのですか?

5巻で信との一騎打ちに敗れました。

肆氏は史実に実在しますか?

していません。作品の創作です。

史実の成蟜の反乱はいつですか?

紀元前239年です。趙を攻める軍を率いていた最中に屯留で叛旗を翻し、自殺しました。

まとめ

  • 肆氏は王都奪還編で成蟜の側にいた人物
  • 王都奪還編は単行本4巻から5巻。物語序盤の山場にあたる
  • 成蟜は血筋への不満から反乱を起こしたが、この編では死なない
  • 決め手は山の民との同盟。政が単身で交渉して成立させた
  • 成蟜はのちに政の側に立ち、35巻・第377話で最期を迎える
  • 史実の成蟜の反乱は紀元前239年に屯留で起きており、作中とは異なる

物語の最初に政と敵対した側にいた人物です。その成蟜が後に味方になることを考えると、この編は敵味方が固定されない物語の始まりでもありました。

この記事について

執筆・編集: マンガノシラベ編集部
公式コミックスおよび公開されている史料をもとに作成しています。内容に誤りを見つけられた場合はお問い合わせよりご連絡ください。