王都奪還編は4巻から5巻|成蟜の反乱と山の民との同盟・史実に記録がない理由【キングダム】
この記事には『キングダム』王都奪還編(4巻から5巻)の結末に関する記述が含まれます。未読の方はご注意ください。
『キングダム』の物語が本格的に動き出すのが王都奪還編です。下僕だった信が王と出会い、山の民と同盟を結び、王宮へ攻め上がります。
この記事では、王都奪還編が何巻の話なのか、誰が登場して何が起きたのかを整理します。この戦いで結んだ関係が、その後60巻以上にわたって効いてきます。
結論
- 王都奪還編は単行本4巻から5巻にかけての話です。物語序盤の山場にあたります。
- 成蟜の反乱によって政が王宮を追われました。弟が兄から王座を奪った形です。
- 山の民との同盟が決め手になりました。楊端和が兵を出しています。
- 史実にこの反乱の記録はありません。成蟜の反乱は紀元前239年に別の形で起きています。
王都奪還編とは

| 収録 | 単行本4巻から5巻 |
|---|---|
| 発端 | 成蟜による反乱。政が王宮を追われる |
| 政側 | 信、河了貂、壁、昌文君、そして山の民 |
| 成蟜側 | 竭氏、ランカイ、左慈、肆氏ら |
| 結果 | 政が王座を奪還する |
物語の冒頭で、信は下僕として城戸村にいました。親友の漂が王宮へ召し出され、影武者として死にます。その漂が遺した地図をたどって、信は政と出会いました。
ここから王都奪還編が始まります。信にとっては、剣ひとつで戦場に出る最初の機会でもありました。
戦いの流れ
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 反乱 | 成蟜が兵を挙げ、政が王宮から追われる |
| 逃亡 | 政・信・河了貂・壁らが黒卑村へ逃れる |
| 同盟交渉 | 山の民の王・楊端和と会談する |
| 進軍 | 山の民の兵を得て、山中の道から王都へ迫る |
| 王宮突入 | ランカイ、左慈らと交戦しながら玉座へ進む |
| 決着 | 政が成蟜と対峙し、王座を取り戻す |
山の民との同盟
この編で最も重要なのが、山の民との同盟です。
山の民は中華の国々から蛮族として扱われ、長く敵対関係にありました。過去には秦王・昭王と同盟した時期もありましたが、その後に裏切られた経緯があります。
政は単身で山の民の前に立ち、同盟を申し入れました。殺されてもおかしくない場面で、武力ではなく言葉で交渉しています。ここで示した姿勢が、のちに中華統一を掲げる王としての描かれ方に繋がっていきます。
| 人物 | 立場 |
|---|---|
| 楊端和(ようたんわ) | 山界の王。同盟に応じて兵を出す |
| バジオウ | 楊端和の側近。かつて中華に囚われた過去を持つ |
| タジフ | 怪力の戦士。ランカイ戦で動きを封じる |
この同盟は一度きりのものではありません。合従軍編の蕞、鄴攻略戦の橑陽と、以後の主要な戦役に山の民が加わり続けます。
ランカイとの戦い
王宮への道で立ちはだかったのがランカイです。4巻・第38話で信と交戦しました。
巨大な体躯と鎖付きの武器を持つ怪物のような相手で、正面から勝てる相手ではありません。信はタジフの助けを得て、ようやくこれを退けています。
ランカイは死亡していません。敗れたのち山の民に引き取られ、その後も作中に登場します。詳しくはランカイの記事でまとめました。
左慈との一騎打ち
成蟜側の剣士として登場したのが左慈です。5巻で信と一騎打ちになります。
左慈は「戦場で武功を立てた本物の武人」という趣旨のことを語る人物でした。この時点の信はまだ何者でもなく、実力差は明白です。
この戦いで壁が傷を負いながらも加勢し、決着がつきました。詳しくは左慈の記事にまとめています。
成蟜という人物
反乱を起こした成蟜は、政の異母弟です。母は秦の王族で、正統な血筋を持つ立場にありました。
対する政は、趙で人質だった時期があり、母の出自にも問題を抱えています。成蟜からすれば、血筋で劣る兄が王座にいるという状況でした。
ただし成蟜はこの編で死にません。のちに考え方を変え、政の側に立つ人物として描かれます。最期は35巻・第377話です。詳しくは成蟜の記事をご覧ください。
ここで決まった3つのこと
王都奪還編が序盤の山場と言われるのは、その後の物語の前提がここで揃うためです。
| 決まったこと | その後どう効いたか |
|---|---|
| 信が兵として認められる | 蛇甘平原へ出陣し、百人将、千人将と昇っていく |
| 山の民との同盟 | 合従軍編の蕞、鄴攻略戦の橑陽で援軍として動く |
| 政が王として立つ | 呂不韋との対立が本格化し、親政へ向かう |
とくに山の民との関係は、以後の戦役で繰り返し効いてきます。合従軍編では、蕞が落ちる直前に楊端和の軍が到着し、李牧が撤退を決断しました。序盤で結んだ同盟が、国の存亡がかかった場面で決め手になっています。
この編で名前が出る人物
| 人物 | 立場 | その後 |
|---|---|---|
| 信 | 下僕から兵へ | 将軍まで昇る |
| 政 | 秦王 | 中華統一を掲げる |
| 河了貂 | 道案内 | のちに飛信隊の軍師となる |
| 壁(へき) | 政の側近 | 将として長く生き残る |
| 昌文君 | 政を支える文官 | 左丞相となる |
| 成蟜 | 反乱の首謀者 | のちに政の側に立つ。35巻・第377話で死亡 |
| 瑠衣(るい) | 成蟜の妻 | 夫の死後に軍をまとめる |
この時点の顔ぶれのうち、政・信・河了貂・壁・昌文君は現在も作中に登場し続けています。60巻以上を経てなお同じ人物が並んでいるという点でも、序盤の意味は大きいところです。
漂という起点
王都奪還編の前提には、漂の死があります。
漂は信の親友で、同じ城戸村の下僕でした。昌文君に見出されて王宮へ入り、政の影武者を務めます。そして襲撃を受けて致命傷を負い、1巻・第1話で死にました。
漂が最後に残した地図が、信を政のもとへ導きます。王都奪還編で信が戦う理由は、王のためでも国のためでもなく、漂の死をどう受け止めるかという一点にありました。
政と漂は顔が似ています。信にとって、目の前にいる王は親友と同じ顔をした他人でした。この関係の始まり方が、その後の信と政のやり取りにずっと残っています。
史実では? この反乱の記録はない
作中の王都奪還編にあたる出来事は、史料に記録がありません。
史実の成蟜は、紀元前239年に反乱を起こしています。趙を攻める軍を率いていた最中に屯留で叛旗を翻し、そこで自殺しました。作中の時系列(紀元前245年ごろ)とは6年ほどずれており、場所も内容も違います。
| 項目 | 『キングダム』 | 史実 |
|---|---|---|
| 王都奪還編 | 4巻から5巻。成蟜が王宮を占拠する | 該当する記録はない |
| 成蟜の反乱 | 物語序盤。のちに和解する | 紀元前239年、屯留で反乱し自殺 |
| 山の民との同盟 | 政が単身で交渉して成立 | 山の民という勢力の記録がない |
| 楊端和 | 山界の王として同盟に応じる | 実在するが秦の将軍で、男性 |
| 信(李信) | この編が初陣 | 実在。ただし若年期の記録はない |
アニメではどこにあたるか
王都奪還編は、アニメ第1シリーズで描かれた範囲に含まれます。
アニメは原作1巻から順に進んでおり、第1シリーズで王都奪還編、第2シリーズで馬陽の戦いまでを扱いました。山の民との同盟から王宮突入までが、アニメで最初に盛り上がる場面にあたります。
なお第1シリーズは一部の合戦シーンで3DCGが用いられており、その表現については賛否がありました。第2シリーズ以降は作画の方式が変わっています。原作から入った読者がアニメを見る場合、シリーズによって印象が変わる点は知っておくとよいかもしれません。
アニメでは第何シリーズか
この戦役は、アニメでは第1シリーズにあたります。
| 主な巻 | 4巻 |
|---|---|
| アニメ | 第1シリーズ |
| そのシリーズの内容 | 信と政の出会いから王都奪還、蛇甘平原の戦いまで |
アニメは原作の話をそのまま順番に並べているわけではありません。巻の区切りとシリーズの区切りは完全には一致しないため、目安として捉えてください。
シリーズごとの原作範囲はアニメと原作の対応表にまとめています。
王都奪還編に関するよくある質問
王都奪還編は何巻ですか?
単行本4巻から5巻にかけてです。物語序盤の山場にあたります。
誰が反乱を起こしたのですか?
政の異母弟である成蟜です。血筋で劣る兄が王座にいるという不満が背景にありました。
政はどうやって王座を取り戻したのですか?
山の民との同盟です。楊端和が兵を出し、山中の道から王都へ迫りました。
楊端和とはどこで出会ったのですか?
山の民の領域です。政が単身で赴き、武力ではなく交渉によって同盟を成立させました。
ランカイは死亡しましたか?
していません。4巻・第38話で信に敗れたあと、山の民に引き取られています。
左慈はどうなったのですか?
5巻で信との一騎打ちに敗れています。壁も加勢し、傷を負いました。
成蟜はこの編で死にますか?
死にません。のちに政の側に立つ人物となり、最期は35巻・第377話です。
王都奪還編は史実にありますか?
ありません。史実の成蟜の反乱は紀元前239年に屯留で起きており、作中の時系列とも内容とも異なります。
信はこの編で何をしたのですか?
初めて戦場に出て、ランカイや左慈と交戦しました。この編での働きにより、正式に兵として取り立てられます。
河了貂はいつ加わったのですか?
1巻で信と政に出会い、道案内として同行しました。この時点ではまだ軍師ではありません。
まとめ
- 王都奪還編は単行本4巻から5巻。成蟜の反乱で政が王宮を追われる
- 決め手は山の民との同盟。政が単身で楊端和と交渉して成立させた
- 信はランカイ(4巻・第38話)と左慈(5巻)と交戦し、初陣を経験する
- ランカイは死亡せず、山の民に引き取られる
- 成蟜はこの編では死なず、のちに政の側に立つ
- 史実にこの反乱の記録はない。成蟜の反乱は紀元前239年に屯留で起きた
この編で結ばれた山の民との同盟が、合従軍編の蕞でも鄴攻略戦でも効いてきます。序盤の5巻分に、その後の展開の土台が全部置かれていました。
この記事について
執筆・編集: マンガノシラベ編集部
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