当サイトはアフィリエイト広告および第三者配信広告を利用しています。
ネタバレ注意
この記事には『キングダム』山陽の戦い(17巻から23巻)の展開に関する記述が含まれます。未読の方はご注意ください。

策を立てて戦う将は、その策の枠組みごと崩されると対応できません。

廉頗四天王の軍師格・玄峰(げんぽう)は、その典型的な負け方をしました。相手は桓騎です。この記事では、玄峰がどういう人物で、なぜ敗れたのかを整理します。

結論

  • 玄峰は廉頗四天王の軍師格です。策を立てて戦う立場でした。
  • 山陽の戦いで桓騎に討たれます。単行本17巻から23巻の戦役です。
  • 桓騎は読み合いに応じない将でした。策の外側から手を打たれた形になります。
  • 史実に玄峰の記録はありません。廉頗四天王は全員が作品の創作です。

玄峰とはどんな人物か

陣幕と地図
玄峰は策で戦う立場にありました(画像はイメージです)
読み方 げんぽう
所属 廉頗四天王のひとり
役割 軍師格。策を立てて戦う
結末 山陽の戦いで桓騎に討たれる
史実 記録なし。作品の創作

廉頗四天王は、趙の名将・廉頗に従った4人です。廉頗が郭開の讒言によって趙を追われ、魏へ移った際も行動をともにしました。

玄峰はそのなかで、武ではなく頭で戦う立場にありました。輪虎が四天王最強とされ、介子坊が巨躯の猛将、姜燕が弓の名手であるのに対し、玄峰は策を担います。

廉頗四天王の役割分担

名前 役割 結末
輪虎(りんこ) 四天王最強とされる武 22巻・第232話、信に討たれる
介子坊(かいしぼう) 巨躯の猛将 生存
玄峰(げんぽう) 軍師格 桓騎に討たれる
姜燕(きょうえん) 弓の名手 山陽の戦いで敗れる

武・力・策・射という4つの性質が揃っています。ひとつの部隊として機能するよう配分された顔ぶれです。

桓騎との戦い

玄峰を討ったのは桓騎です。山陽の戦いにおける対決でした。

桓騎はこの戦役が初登場にあたります。野盗上がりの将として現れ、正規の秦軍とは異なる論理で動きました。

この人物の戦い方は、相手が想定している戦場のやり取りそのものを外すものです。王翦のように計算するのでも、麃公のように感じ取るのでもありません。読み合いの土俵に乗りません。

玄峰の前提 桓騎の対応
相手も策を立てるはずだ 策の枠組み自体を無視する
戦場の常識に沿って動くはずだ 常識の外から手を打つ
読み合いになるはずだ 読み合いに応じない

策を立てる将ほど、この手法に弱くなります。相手の思考を読むことが前提の戦い方は、思考の型が違う相手には通用しません。

同じ構図で敗れた慶舎

桓騎に同じ形で敗れた将が、趙にもうひとりいます。慶舎です。

慶舎は「沈黙の狩人」と呼ばれ、罠を張って獲物が動く瞬間を待つ将でした。黒羊丘の戦いで桓騎と対峙し、44巻・第472話で討たれています。

人物 戦い方 桓騎に敗れた戦い
玄峰 策を立てて戦う軍師格 山陽の戦い
慶舎 罠を張って待つ 黒羊丘の戦い(44巻・第472話)

いずれも待ち構える側の将でした。桓騎はその待ち構えている場所の外から手を出します。詳しくは桓騎の名場面まとめで整理しました。

読み合いに応じない将という存在

作中の将は、大きく本能型と知略型に分けて語られます。桓騎はそのどちらにも収まりません。

判断の基準 該当する将
知略型 事前の分析と計算 王翦、昌平君、河了貂、玄峰
本能型 戦場の流れを感じ取る 麃公、信
どちらでもない 相手の想定の外から手を打つ 桓騎

知略型どうしなら読み合いになります。互いに相手の思考を追い、より深く読んだほうが勝ちます。玄峰が前提にしていたのは、この形の勝負でした。

ところが桓騎は、その勝負に乗りません。戦場の内側でやり取りするのではなく、外側にある条件を動かして勝ちを作ります。読む対象が存在しないという状態に置かれるわけです。

本能型と知略型の違いについては本能型と知略型の記事で詳しく整理しました。

桓騎が敗れたとき

その桓騎も、最後は敗れています。相手は李牧でした。

李牧は将と軍師を兼ねる人物で、戦役全体を設計しながら戦場の即応もこなします。桓騎が読み合いを降りるという手法を取ることまで含めて、策を組んだと読めます。

対戦 結果 構図
桓騎 対 玄峰 桓騎の勝ち 策を立てる将が枠組みごと崩される
桓騎 対 慶舎 桓騎の勝ち 待ち構える将が外側から突かれる
桓騎 対 李牧 李牧の勝ち 常識の外から来ることまで読まれる

桓騎軍はこの戦いで壊滅し、摩論・雷土・ゼノウ・黒桜・那貴らが失われました。玄峰を倒した将が、同じように読まれて消えたことになります。

山陽の戦いという戦役

玄峰が敗れた山陽の戦いは、単行本17巻から23巻にかけての戦役です。

魏へ移った廉頗と秦がぶつかりました。秦側は蒙驁が総大将で、王翦と桓騎も参加しています。この2人の初登場にあたる戦いでもありました。

陣営 主な将
蒙驁、王翦、桓騎、信(飛信隊)
廉頗、輪虎、介子坊、玄峰、姜燕

信はこの戦いで輪虎を討ち、23巻・第243話「論功行賞」で千人将へ昇進しました。百人隊から千人隊へ、規模が10倍になる昇進です。

河了貂が正式に飛信隊の軍師となったのも、この直後の23巻・第249話でした。

軍師が討たれるということ

玄峰の死は、部隊にとって武将ひとりを失う以上の意味を持ちます。

軍師は戦況を判断し、部隊の進退を決める役です。その人間が倒れると、残った兵は次の指示を得られなくなります。武将の死が戦力の減少であるのに対し、軍師の死は部隊の機能不全に直結します。

作中では、軍師格の人物が前線近くにいることが多く描かれます。河了貂も後方に下がりきらず、36巻の著雍の戦いでは敵に捕らえられました。李牧も自ら前線近くへ出てきます。

戦場の空気を読めなければ判断を誤るという前提があるためですが、そのぶん狙われやすい立ち位置でもあります。玄峰、慶舎、馮忌、霊凰。作中で討たれた軍師格は少なくありません。

史実の廉頗

玄峰は創作の人物ですが、主君の廉頗は実在します。

できごと 内容
刎頸の交わり 藺相如との対立を経て、生死を共にする友となる
長平の戦い 秦軍と対峙し、持久戦に持ち込む
趙を追われる 郭開の讒言により魏へ移る
廉頗老いたり 復帰の使者に健在を示すが、郭開が別の報告をする
最期 楚の寿春で亡くなる

趙が失った名将のひとりです。秦の軍に討たれたのではなく、宮廷の讒言によって国を出ました。詳しくは廉頗の記事にまとめています。

山陽の戦いで秦が得たもの

この戦役は、秦にとって大きな転換点になりました。

人物 この戦いでの位置 その後
王翦 初登場 新六大将軍。趙・燕・楚を滅ぼす
桓騎 初登場。玄峰を討つ 新六大将軍。のちに李牧へ敗れる
輪虎を討ち千人将へ 将軍まで昇る
河了貂 23巻・第249話で飛信隊の軍師に就任 現在も軍師を務める

のちに新六大将軍となる2人が同時に現れ、主人公が千人将へ上がり、飛信隊に軍師が着任する。この戦役を境に、作品の主要な布陣が固まりました。

魏側から見れば、廉頗という切り札を持ちながら押し切れなかった戦いです。四天王のうち輪虎と玄峰を失い、以後この4人が揃って戦う場面はありません。

四天王のその後

生き残った介子坊と姜燕については、その後の描写が多くありません。

主君の廉頗は魏を経て楚へ移り、寿春で亡くなります。趙への復帰を望みながら、郭開の妨害によって果たせませんでした。

四天王は国ではなく廉頗個人に仕えた集団です。その主君が失われた以上、集団としての存在意義も失われたことになります。趙にあった武の系譜が、また一つ途切れました。

なお山陽の戦いでは、蒙驁が秦軍の総大将を務めました。蒙武の父であり、蒙恬・蒙毅の祖父にあたる人物です。作中では老将として描かれ、合従軍編でも函谷関の守備に加わっています。王翦と桓騎という異色の2人を同じ軍で使いこなした点に、この総大将の力量が表れています。詳しくは蒙驁の記事にまとめました。

玄峰に関するよくある質問

玄峰とは誰ですか?

廉頗四天王のひとりで、軍師格にあたる人物です。策を立てて戦う立場でした。

玄峰の読み方は何ですか?

げんぽうです。

玄峰を倒したのは誰ですか?

桓騎です。山陽の戦いで討たれました。

なぜ玄峰は桓騎に敗れたのですか?

桓騎が読み合いに応じない将だったためです。策を立てる将ほど、思考の型が違う相手には対応しにくくなります。

廉頗四天王は誰ですか?

輪虎・介子坊・玄峰・姜燕の4人です。武・力・策・射という性質が揃っています。

山陽の戦いは何巻ですか?

単行本17巻から23巻にかけてです。王翦と桓騎の初登場にあたる戦役でもあります。

桓騎に同じ形で敗れた将はいますか?

慶舎です。罠を張って待つ将でしたが、黒羊丘の戦いで44巻・第472話に討たれています。

玄峰は史実に実在しますか?

していません。廉頗四天王は全員が作品の創作です。

四天王で生き残ったのは誰ですか?

介子坊と姜燕です。輪虎は信に、玄峰は桓騎に討たれました。

廉頗はなぜ魏にいるのですか?

郭開の讒言により趙を追われたためです。四天王もそれに従いました。

まとめ

  • 玄峰は廉頗四天王の軍師格。策を立てて戦う立場だった
  • 山陽の戦い(17巻から23巻)で桓騎に討たれた
  • 桓騎は読み合いに応じない将で、策の外側から手を打つ
  • 同じ構図で慶舎も黒羊丘(44巻・第472話)で敗れている
  • 四天王は武・力・策・射という配分で構成されていた
  • 玄峰は創作の人物だが、主君の廉頗は実在の名将

策で戦う将が、策を無視する相手に当たった。玄峰の敗北は、桓騎という将の異質さを最初に示した場面でもありました。

この記事について

執筆・編集: マンガノシラベ編集部
公式コミックスおよび公開されている史料をもとに作成しています。内容に誤りを見つけられた場合はお問い合わせよりご連絡ください。