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ネタバレ注意
この記事には『ゴールデンカムイ』最終回の結末に触れる記述が含まれます。未読の方はご注意ください。

『ゴールデンカムイ』で「脱獄王」と呼ばれるのが、白石由竹(しらいし よしたけ)です。

この人物には、はっきりとしたモデルがいます。実在した昭和の脱獄犯、白鳥由栄です。この記事では白石の結末と、モデルとなった人物の史実を整理します。

結論

  • 白石由竹は死にません。最終回まで生き残ります。
  • モデルは実在の脱獄犯・白鳥由栄です。「昭和の脱獄王」と呼ばれました。
  • 白鳥は26年の服役中に4度脱獄しています。青森・秋田・網走・札幌の4か所です。
  • 白鳥の生年は1907年で、作中の舞台とほぼ同じ年にあたります。時代をずらしてモデルにされています。

白石由竹とはどんな人物か

雪の積もった建物と道
白石は監獄から何度も逃げ出します(画像はイメージです)
読み方 しらいし よしたけ
異名 脱獄王
特技 関節を外して狭い場所を通り抜ける
立場 杉元一行の一員
結末 生存する

白石は脱獄を繰り返してきた男です。関節を外して体を細くし、常識では通れない場所から逃げ出します。

戦闘力は高くありません。逃げること、隠れること、口を使うことがこの人物の技能です。

モデルは実在の脱獄犯・白鳥由栄

白石のモデルとされるのが、白鳥由栄(しらとり よしえ)です。

項目 内容
生年 1907年(明治40年)7月31日
出身 青森県
異名 昭和の脱獄王
服役期間 26年間
脱獄回数 4回

白鳥は実在の人物です。26年におよぶ服役のあいだに、4か所の刑務所から脱獄しました。

その手口は常識を超えたもので、当時の司法当局を悩ませています。「昭和の脱獄王」という異名は、実際に使われていたものです。

白鳥由栄の4度の脱獄

脱獄の記録を時系列で並べます。

時期 場所
1936年6月 青森刑務所
1942年 秋田刑務所
1944年8月 網走刑務所
1947年3月 札幌刑務所

いずれも厳重な警備下からの脱走です。特に網走刑務所からの脱獄は、脱獄不可能とされた場所からのものでした。

累計の逃亡年数は3年に及んだとされます。戦時中から戦後にかけての混乱期に、この人物は何度も塀の外へ出ました。

作中との時代のずれ

ここに興味深い点があります。

白鳥由栄が生まれたのは1907年です。これは『ゴールデンカムイ』の舞台とされる年とほぼ同じです。

項目 白鳥由栄 白石由竹
時代 昭和。1930年代から1940年代に脱獄 明治後期。1907年前後
異名 昭和の脱獄王 明治の脱獄王
脱獄 4か所の刑務所から 作中で何度も脱獄する

つまり作中で白石が活躍している年に、モデルの白鳥はちょうど生まれています。実在の人物を、約30年さかのぼらせて登場させた形です。

異名も「昭和の脱獄王」から「明治の脱獄王」へ移されました。史実をそのまま持ち込むのではなく、時代に合わせて作り直しています。

網走監獄という共通点

白鳥と白石には、網走という共通点があります。

項目 内容
白鳥由栄 1944年8月、網走刑務所から脱獄
作中 網走監獄が物語の重要な舞台になる
現在 「博物館 網走監獄」として建物が保存・公開されている

網走は、脱獄が最も困難とされた場所です。その名前が作中で重く扱われるのは、この歴史があるからです。

作中では、刺青人皮をめぐる全勢力が網走監獄へ集まりました。白石はこの場面でも、脱獄の技術で役割を果たします。

白石が担う役割

白石は、この作品に欠かせない存在です。

役割 内容
緩衝材 重い場面の直後に空気を変える
技能 脱獄、潜入、情報収集
視点 普通の感覚を持つ人物として反応する

逃げ、騙し、泣き言を言い、それでも戻ってきます。この人物がいなければ、作品は最後まで持たなかったとも言われます。

周囲は覚悟の決まった人間ばかりです。そのなかで白石だけが、まともに怖がります。

読者に最も近い感覚を持つ人物として置かれているということです。その位置づけが、この人物を愛される存在にしました。

実在の人物をモデルにする作法

この作品には、実在の人物をもとにした登場人物が複数います。

人物 実在との関係
土方歳三 実在の人物そのもの。生死だけ改変されている
永倉新八 実在の人物そのもの。史実と矛盾しない
白石由竹 実在の白鳥由栄をモデルにした創作の人物

三者で扱いが違います。土方と永倉は本人として登場し、白石は別人として作られました。

白石の場合、モデルの生きた時代が作中と合いません。そのため本人として出すのではなく、能力と異名だけを借りる形になっています。

このやり方なら、史実を壊さずに面白さだけを取り込めます。考証の丁寧な作品が、どう創作と両立させているかがよく分かる例です。

脱獄という技能の使われ方

白石の技能は、戦闘以外の場面で効きます。

場面 白石の役割
監獄 内部へ入り、また出る
拘束 縄や手錠から抜け出す
情報 人と話し、必要なことを聞き出す
逃走 追われている状況を切り抜ける

正面から戦う人物ばかりの作品で、この技能は貴重です。杉元も牛山も、閉じ込められれば出られません。

網走監獄の場面で白石が必要とされたのは、そのためでした。強さでは解決できない状況が、この作品には何度も出てきます。

逃げ続ける人物が残るということ

この作品では、覚悟の決まった人物ほど死にます。

人物 姿勢 結末
土方歳三 40年越しの目的に殉じる 死亡
尾形百之助 承認を求め続ける 死亡
白石由竹 怖がり、逃げ、それでも戻る 生存
門倉利運 目的を持たず流される 生存

白石と門倉は、どちらも覚悟のない人物です。そしてどちらも生き残りました。

これは偶然の配置ではありません。大きな目的を持った人間ほど、それを果たす場所へ自分から入っていくためです。

逃げ続けた白石だけが、最後まで日常の側にいました。そして生きて、その日常へ帰っています。

白鳥由栄が脱獄できた理由

白鳥由栄の脱獄は、力任せのものではありませんでした。

体を極端に細くする、関節の柔軟性を使う、金属を少しずつ劣化させる。いずれも時間と観察を要する方法です。

要素 内容
身体能力 関節の柔軟性が並外れていたとされる
観察 看守の巡回や設備の弱点を把握する
忍耐 長い時間をかけて準備する

網走刑務所は、脱獄不可能とされた場所です。それでも1944年8月に、白鳥はここから脱走しました。

作中の白石が関節を外して脱出するのは、この身体的な特徴を受け継いだものです。誇張はされていますが、まったくの創作でもありません。

脱獄後の白鳥

白鳥由栄は、最終的に刑期を終えています。

項目 内容
服役期間 26年間
脱獄回数 4回
逃亡年数 累計で約3年に及ぶ
没年 1979年

脱獄を繰り返しながらも、最後は塀の外で生涯を終えました。逃げ続けた人物が、生きて終わるという点も白石と重なります。

作中の白石が生き残るのは、この史実に沿った結末とも読めます。モデルが生き延びた以上、白石も生き延びるという筋です。

博物館 網走監獄で見られるもの

白鳥由栄が脱獄した網走の監獄は、現在も見学できます。

項目 内容
名称 博物館 網走監獄
所在 北海道網走市
内容 当時の建物が保存・公開されている
特徴 放射状に伸びる舎房の構造を実物で見られる

舎房は中央から放射状に伸びる構造です。一箇所から全体を見渡せるようにするための設計でした。

作品を読んでから訪れると、白石がどこをどう抜けたのかを想像できます。訪問前には、公式情報で開館時間などを確認してください。

白石由竹に関するよくある質問

白石由竹は死亡しますか?

死亡しません。最終回まで生き残ります。

白石のモデルは誰ですか?

実在した脱獄犯の白鳥由栄です。「昭和の脱獄王」と呼ばれた人物です。

白鳥由栄はいつの人ですか?

1907年(明治40年)7月31日生まれ、青森県出身です。脱獄したのは1930年代から1940年代にかけてになります。

白鳥は何回脱獄したのですか?

4回です。青森刑務所、秋田刑務所、網走刑務所、札幌刑務所からそれぞれ脱獄しています。

作中と実在の人物で時代は同じですか?

違います。白鳥が生まれた1907年が作中の舞台にあたり、実際の脱獄は約30年後の昭和期です。異名も「昭和の脱獄王」から「明治の脱獄王」へ移されています。

白石の特技は何ですか?

関節を外して体を細くし、狭い場所を通り抜けることです。戦闘力は高くありません。

網走監獄は実在しますか?

実在します。白鳥由栄も1944年8月にここから脱獄しました。現在は「博物館 網走監獄」として建物が保存・公開されています。

白石はどの勢力に属していますか?

杉元一行の一員です。ただし何度も逃げ出そうとし、そのたびに戻ってきます。

白石はなぜ人気があるのですか?

読者に最も近い感覚を持つ人物だからです。周囲が覚悟の決まった人間ばかりのなかで、白石だけがまともに怖がります。

白石は最終回でどうなりましたか?

生き残ります。この作品では主要人物が数多く倒れるなかで、生存する側の人物です。

まとめ

  • 白石由竹は死亡せず、最終回まで生き残る
  • モデルは実在の脱獄犯・白鳥由栄で、「昭和の脱獄王」と呼ばれた
  • 白鳥は1907年生まれ、26年の服役中に4回脱獄している
  • 脱獄先は青森・秋田・網走・札幌の各刑務所
  • 白鳥の生年が作中の舞台年代にあたり、約30年さかのぼらせてモデルにされている
  • 異名も「昭和の脱獄王」から「明治の脱獄王」へ移されている
  • 作品内では緩衝材として、読者に最も近い感覚を持つ人物を担う

実在の人物を、生まれた年に連れてくる。史実の使い方として、これはかなり大胆なやり方です。

この記事について

執筆・編集: マンガノシラベ編集部
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