霊凰(れいおう)の死亡は37巻400話|信に斬られた最期と呉鳳明の身代わりになった経緯
この記事には『キングダム』著雍の戦い(35巻から37巻)の結末に関する記述が含まれます。未読の方はご注意ください。
『キングダム』の魏火龍七師のなかで、唯一の軍師型として描かれたのが霊凰(れいおう)です。魏随一の知将であり、のちに魏軍を率いる呉鳳明の師でもありました。
この記事では、霊凰が死亡するのは何巻何話なのかを整理したうえで、その最期がなぜ後味の悪いものとして語られるのかを見ていきます。霊凰を斬ったのは信ですが、そこへ追い込んだのは弟子の呉鳳明でした。
結論
- 霊凰は死亡します。単行本37巻・第400話で、信に斬られました。
- ただし直接の原因は呉鳳明の判断です。逃走する呉鳳明の身代わりになる形で討たれています。
- 霊凰は呉鳳明の師でした。魏随一の軍師とされ、14年間投獄されていた3人のひとりです。
- 霊凰に史実の記録はありません。魏火龍七師という組織そのものが作品の創作です。
霊凰のプロフィール
| 名前 | 霊凰(れいおう) |
|---|---|
| 所属 | 魏国 |
| 立場 | 魏火龍七師のひとり。魏随一の軍師とされる |
| 弟子 | 呉鳳明 |
| 過去 | 七師の内紛後、紫伯・凱孟とともに14年間投獄される |
| 復帰 | 著雍の戦い。初登場は単行本35巻・第379話 |
| 死亡 | 単行本37巻・第400話 |
| 討った相手 | 信 |
| 史実のモデル | 該当する記録なし |
魏火龍七師は、呉慶・霊凰・凱孟・紫伯・太呂慈・晶仙・馬統の7人です。武で語られる者が多いなかで、霊凰は知略を担当する立場にありました。
霊凰の死亡は何巻何話?
霊凰が討たれるのは単行本37巻、第400話です。著雍の戦いの最終局面にあたります。
本陣陥落から敗走へ
著雍の戦いで、霊凰は騰軍と対峙していました。しかし戦況は魏側に不利に傾きます。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 1 | 霊凰が騰軍と対峙し、知略で秦軍を抑え込もうとする |
| 2 | 魏軍本陣から狼煙が上がり、本陣陥落を悟る |
| 3 | 本陣から逃れてきた呉鳳明と合流する |
| 4 | 三隊同時攻撃で騰軍の守りが薄い箇所を突こうとする |
| 5 | そこへ信の奇襲が入る。霊凰が討たれる(第400話) |
「鳳明様お逃げを」
この場面で決定的だったのは、霊凰自身が上げた声でした。
迫る信に対し、霊凰は呉鳳明を逃がそうとして叫びます。追ってきた信には、二人のどちらが呉鳳明なのか判別できていませんでした。結果として信の刃は霊凰に向かい、呉鳳明は戦場を離脱します。
信が意図して師のほうを斬ったわけではありません。しかし呉鳳明の側から見れば、師が身代わりになったことで自分が助かったという構図になります。
呉鳳明という弟子
霊凰の最期が重く受け取られているのは、そのあとに呉鳳明が漏らした本音のためです。
逃げ延びた呉鳳明は、大師である霊凰の力は14年前で止まっている、という趣旨のことを口にします。師を評価していなかった、あるいは戦力として計算に入れていなかったことを示す言葉です。
| 人物 | 立場 | 著雍での結末 |
|---|---|---|
| 霊凰 | 魏随一の軍師。呉鳳明の師 | 37巻・第400話。信に斬られる |
| 紫伯 | 魏国史上最強の槍使い | 37巻・第396話。王賁に討たれる |
| 凱孟 | 七師最強の武力 | 撤退し生存 |
| 呉鳳明 | 魏軍総大将格。呉慶の子 | 離脱して生存 |
父の呉慶も七師のひとりでした。呉鳳明は父の世代の将軍たちを牢から引き出して戦線に並べ、そのうち2人を著雍で失っています。
14年間の空白|なぜ牢にいたのか
霊凰が「14年前で止まっている」と評された背景には、七師の内紛があります。
発端は、太呂慈が紫伯の妹を殺害したことでした。報復を警戒した太呂慈は晶仙と馬統を味方に引き入れますが、紫伯が3人とも斬り伏せます。このとき紫伯に味方したのが霊凰と凱孟でした。
当時の魏王は、生き残った3人をまとめて投獄します。国を代表する大将軍が3人、同時に戦線から消えたことになります。霊凰が軍師としての経験を積めなかった14年間は、そのまま魏という国が失った時間でもありました。
秦の台頭を受け、呉鳳明の働きかけで3人は出獄し、著雍の戦いに投入されます。しかし14年のブランクは、少なくとも呉鳳明の目には埋まっていないものとして映っていました。
霊凰の性別について
霊凰は容姿が中性的に描かれているため、性別について検索されることのある人物です。
作中で性別が明言される場面はありません。ただし呉鳳明が「大師」と呼び、他の七師と同列の将軍として扱われていることから、一般には男性と受け取られています。断定的な描写がない以上、公式に明示されていないと整理しておくのが正確です。
史実では? 霊凰に対応する記録はない
霊凰は史実に実在しません。『史記』をはじめとする史料に、霊凰に対応する魏の軍師の記録はありません。魏火龍七師という組織そのものが作品の創作です。
著雍の戦いという会戦も、記録に残る史実ではありません。
魏という国の実際
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 位置 | 中華の中央。四方を強国に囲まれる |
| 首都 | 大梁。現在の中国河南省開封市にあたる |
| 安釐王 | 実在。七師が活躍したとされる時代の魏王 |
| 滅亡 | 紀元前225年、秦の王賁による大梁攻めで滅びる |
戦国末期の魏には、秦側ほど詳細な将軍の記録が残っていません。『史記』は秦の統一を軸に書かれており、滅ぼされた側の内情はほとんど記されていないためです。魏火龍七師という設定は、その空白に置かれています。
漫画と史実の違い
| 項目 | 『キングダム』 | 史実 |
|---|---|---|
| 霊凰 | 魏火龍七師の軍師。呉鳳明の師 | 該当する記録はない |
| 魏火龍七師 | 魏の大将軍7人の総称 | そのような組織の記録はない |
| 14年の投獄 | 内紛の結果、魏王によって幽閉される | 該当する記録はない |
| 著雍の戦い | 秦の騰軍・玉鳳隊・飛信隊が魏軍を破る | この名の戦いは記録に残っていない |
| 呉鳳明 | 魏軍総大将格として生存 | 該当する記録はない |
著雍の戦いの全体像
霊凰の最期がどの局面だったのかを、著雍の戦い全体の中で確認します。
| 局面 | 内容 |
|---|---|
| 開戦 | 秦が魏の著雍へ侵攻。総大将は騰(35巻・第379話ごろから) |
| 魏の切り札 | 呉鳳明が14年ぶりに紫伯・霊凰・凱孟を投入する |
| 秦側の布陣 | 騰軍を軸に、玉鳳隊と飛信隊が両翼を担う |
| 紫伯の死 | 37巻・第396話。王賁に討たれる |
| 本陣陥落 | 魏軍本陣が落ち、狼煙が上がる |
| 霊凰の死 | 37巻・第400話。逃走中に信の奇襲を受ける |
この戦いで秦は、魏が14年間温存していた最後の切り札を消耗させました。紫伯と霊凰を同じ巻で失った魏は、以後、正面から秦の主力と渡り合える将を持たなくなります。
魏火龍七師という設定の仕掛け
七師の設定が優れているのは、「生き残りは呉慶ひとり」という序盤の説明が嘘だったという構造にあります。
読者は物語の早い段階で、魏にはかつて強い将軍たちがいたが今はもういない、と説明されました。ところが実際には、その将軍たちは国内で殺し合い、生き残った側が自国の王に牢へ入れられていた。
魏が秦に押され続けてきた理由は、外からの圧力ではなく内側の崩壊にあった。霊凰の14年という空白は、その象徴です。牢から出された軍師が、弟子から「力は14年前で止まっている」と評される。魏という国が失ったものの正体が、この一言に凝縮されています。
アニメでは第何シリーズか
この場面は、アニメでは第4シリーズにあたります。
| 単行本 | 37巻 |
|---|---|
| アニメ | 第4シリーズ |
| そのシリーズの内容 | 成蟜の乱、著雍攻略、嬴政の加冠の儀、嫪毐の乱 |
アニメは原作の話をそのまま順番に並べているわけではありません。巻の区切りとシリーズの区切りは完全には一致しないため、目安として捉えてください。
シリーズごとの原作範囲はアニメと原作の対応表にまとめています。
霊凰に関するよくある質問
霊凰が死亡するのは何巻何話ですか?
単行本37巻、第400話です。著雍の戦いの最終局面で信に斬られました。
霊凰を倒したのは誰ですか?
信です。ただし呉鳳明を逃がそうとした霊凰が身代わりになる形になっており、信は二人のどちらが呉鳳明か判別できていませんでした。
霊凰の読み方は何ですか?
「れいおう」と読みます。
霊凰と呉鳳明はどういう関係ですか?
師弟です。霊凰が師にあたり、呉鳳明は「大師」と呼んでいます。
呉鳳明は師を見捨てたのですか?
霊凰が自ら「お逃げを」と叫んで囮になった形です。ただし呉鳳明はその後、師の力は14年前で止まっているという趣旨の本音を漏らしています。
霊凰はなぜ14年間投獄されていたのですか?
魏火龍七師の内紛が原因です。紫伯が太呂慈ら3人を斬った際、紫伯に味方したため、凱孟とともに当時の魏王に投獄されました。
霊凰の性別は何ですか?
作中で明言されていません。呉鳳明が「大師」と呼び、他の七師と同列に扱われていることから一般には男性と受け取られています。
霊凰の初登場は何巻ですか?
単行本35巻・第379話です。著雍の戦いの開始とともに登場しました。
魏火龍七師で生き残っているのは誰ですか?
凱孟だけです。呉慶は7巻72話で麃公に、紫伯は37巻396話で王賁に、霊凰は37巻400話で信に討たれ、太呂慈・晶仙・馬統は14年前の内紛で紫伯に斬られています。
霊凰は史実に実在しましたか?
実在しません。魏火龍七師という組織そのものが作品の創作です。
まとめ
- 霊凰の死は単行本37巻・第400話。著雍の戦いで信に斬られた
- 逃走する呉鳳明を逃がそうと声を上げ、身代わりになる形で討たれた
- 霊凰は魏随一の軍師とされ、呉鳳明の師にあたる
- 七師の内紛で紫伯側についたため、14年間投獄されていた
- 呉鳳明は逃げ延びた後、師の力は14年前で止まっていると漏らしている
14年を牢で失った軍師が、ようやく戻された戦場で、弟子を逃がすために死ぬ。魏という国が抱えていた損失の大きさは、霊凰という一人の経歴にそのまま表れています。
この記事について
執筆・編集: マンガノシラベ編集部
公式コミックスおよび公開されている史料をもとに作成しています。内容に誤りを見つけられた場合はお問い合わせよりご連絡ください。



