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ネタバレ注意
この記事には『キングダム』本編の展開に触れる記述が含まれます。ランキングの情報は2026年8月時点で公開されているものです。

『キングダム』の人気キャラクターは誰なのか。この作品は登場人物が非常に多く、しかも国ごとに主役級の人物がいるため、印象で語られがちなテーマです。

この記事では、印象論ではなく公式に実施された人気投票の結果を出典つきで紹介します。週刊ヤングジャンプが実施した第1回キングダム総選挙の全順位と得票数です。さらに、上位に入った人物が史実に実在するのかどうかも一人ずつ整理しました。順位表だけを並べたページとは違う角度で読めるようにしています。

結論

  • 公式の人気投票は実施されています。週刊ヤングジャンプによる「第1回キングダム総選挙」で、総投票数は168,105票でした。
  • 1位は羌瘣(きょうかい)です。17,312票を集め、2位に3,000票以上の差をつけました。
  • 上位20人のうち大半が史実に実在します。1位の羌瘣でさえ『史記』にその名が残っています。ただし記録は一行だけです。

キングダムの公式人気投票について

中国古代の戦いと軍勢のイメージ
『キングダム』は登場人物の多さでも知られる作品です(画像はイメージです)

まず出典を明確にしておきます。この記事で紹介する順位は、週刊ヤングジャンプが実施した「第1回キングダム総選挙」の結果です。

名称 第1回キングダム総選挙(キャラクター人気投票)
主催 週刊ヤングジャンプ
投票期間 2020年4月から約1か月
投票方法 誌面の応募券によるはがき投票と、特設サイトでのウェブ投票
総投票数 168,105票
結果発表 2020年6月11日号(2020年5月28日発売)

16万票を超える規模で行われた投票であり、キャラクター人気を語るうえで最も確度の高い資料です。なお、キングダムの公式投票にはこのキャラクター総選挙のほかに、名言を対象にした「第1回キングダム名言総選挙」(162の名言が対象、総投票数41,003票)や、連載20周年を記念して2026年2月に実施された「第1回名場面総選挙」(216の名場面が対象)もあります。

第1回キングダム総選挙 結果TOP20

以下が公式に発表された上位20位です。

順位 キャラクター 得票数
1位 羌瘣(きょうかい) 17,312票
2位 王騎(おうき) 14,202票
3位 信(しん) 12,620票
4位 蒙恬(もうてん) 9,469票
5位 楊端和(ようたんわ) 8,445票
6位 桓騎(かんき) 7,617票
7位 騰(とう) 5,959票
8位 嬴政(えいせい) 5,928票
9位 昌平君(しょうへいくん) 5,318票
10位 バジオウ 4,904票
11位 王賁(おうほん) 4,832票
12位 河了貂(かりょうてん) 4,303票
13位 麃公(ひょうこう) 4,226票
14位 王翦(おうせん) 3,055票
15位 輪虎(りんこ) 2,454票
16位 亜花錦(あかきん) 2,411票
17位 紫夏(しか) 2,329票
18位 李牧(りぼく) 2,018票
19位 摎(きょう) 1,811票
20位 昌文君(しょうぶんくん) 1,795票

なお、得票数については転載元の資料によって数字にわずかな差が見られる箇所があります。順位そのものは各資料で一致しているため、順位を主軸に読むのが確実です。

1位 羌瘣

飛信隊の副長であり、蚩尤(しゆう)の力を使う剣士です。主人公の信を抑えて1位になりました。作者の原泰久氏は事前予想で王騎を1位、羌瘣を2位に挙げていたと伝えられており、実際の結果はそれが入れ替わる形になりました。

2位 王騎

すでに作中で死亡している人物でありながら、2位に入りました。馬陽の戦いでの最期は作品全体の転換点であり、退場後もこの順位を保っているところに支持の厚さが表れています。

3位 信

主人公です。3位という結果は一見意外に見えますが、投票が特定の人物に集中しにくい作品構造を考えると妥当な位置とも言えます。

4位から10位

4位の蒙恬、5位の楊端和、6位の桓騎、7位のと、将軍格が並びます。8位に秦王・嬴政、9位に軍師の昌平君、10位に山の民のバジオウが入りました。

18位には趙の李牧が入っています。敵国の人物でありながら上位20位に食い込んでいる点は、この作品の敵側の描き方を示しています。

2025年の別ランキングとの比較

公式投票以降にも、複数のメディアが独自のアンケートを実施しています。参考として、電撃オンラインが2025年7月10日から7月20日にかけて実施したアンケート(4000票以上)の上位20位を挙げます。

これは公式投票ではなく、一メディアの独自企画である点にご注意ください。

順位 キャラクター
1位 羌瘣
2位 桓騎
3位 王騎
4位
5位 楊端和
6位 李信
7位 蒙恬
8位 昌平君
9位 麃公
10位 バジオウ
11位 録嗚未
12位 那貴
13位 嬴政
14位 王翦
15位 亜花錦
16位 輪虎
17位 オギコ
18位 李牧
19位 王賁
20位 河了貂

2020年の公式投票と比べると、1位の羌瘣は変わらず、桓騎が6位から2位へ大きく上げています。公式投票の時点では桓騎の物語がまだ決着していなかったことを考えると、その後の展開が評価に影響したと読めます。

史実では? 上位20人のうち実在する人物

ここからがこの記事の本題です。『キングダム』の人気上位に入った人物のうち、どこまでが実在するのかを整理します。

結果を先に書くと、上位20人のうち13人に史実の記録があります。人気投票の上位が創作キャラクターで埋まっている作品ではありません。

順位 キャラクター 史実の記録
1位 羌瘣 あり。『史記』秦始皇本紀に、紀元前229年の趙攻めで王翦・楊端和とともに名が挙がる
2位 王騎 『史記』に見える秦の将軍・王齮(おうき)がモデルとされる。ただし業績の記録はほとんど残っていない
3位 あり。秦の将軍・李信
4位 蒙恬 あり
5位 楊端和 あり。史実では男性の将軍として記録されている
6位 桓騎 あり。秦の将軍・桓齮(かんき)
7位 あり。内史騰。紀元前230年に韓を滅ぼした
8位 嬴政 あり。のちの始皇帝
9位 昌平君 あり
10位 バジオウ 対応する記録は確認できない
11位 王賁 あり
12位 河了貂 対応する記録は確認できない
13位 麃公 あり。『史記』に将軍・麃公として記録が残る
14位 王翦 あり
15位 輪虎 対応する記録は確認できない
16位 亜花錦 対応する記録は確認できない
17位 紫夏 対応する記録は確認できない
18位 李牧 あり。趙の名将
19位 対応する記録は確認できない
20位 昌文君 あり。ただし事績の記録は乏しい

1位の羌瘣に残された記録は一行だけ

最も興味深いのが1位の羌瘣です。『キングダム』では飛信隊の副長として長く描かれ、蚩尤という設定まで与えられた人物ですが、史実に残る記録は極めて短いものです。

『史記』秦始皇本紀に、王翦・楊端和・羌瘣が趙を攻めて邯鄲を取ったという趣旨の一節があります。ここに名前が出てくるだけで、性別も出自も人物像も記録されていません。史実の羌瘣はおそらく男性だったと考えられていますが、それすら断定できる材料はありません。

つまり作品の羌瘣は、一行の記録から作り上げられた人物ということになります。その人物が16万票の投票で1位になったという事実は、この作品の作り方をよく表しています。

実在するが記録が乏しい人物が多い

人物 史実の記録の状況
王齮(王騎のモデル) 『史記』に名は出るが業績はほとんど不明。王齕(おうこつ)と同一人物と見る説が有力とされる
楊端和 趙攻めなどに名が挙がる。女性という記述はなく、男性の将軍として記録されている
麃公 魏の城・巻(けん)を攻めて三万の首級を挙げたと伝えられる
昌文君 実在は確認できるが、何をした人物かはほとんど記録されていない
羌瘣 趙攻めの一節に名が挙がるのみ

この表が示すのは、『キングダム』が「記録の空白」を使って物語を作っているということです。名前だけが残っていて中身がわからない人物には、作者が自由に人格と経歴を与えられます。逆に李牧や王翦のように事績がはっきり残っている人物は、史実の骨格に縛られます。

漫画と史実の違い

項目 『キングダム』 史実
羌瘣の性別 女性。飛信隊の副長 記録に性別の記述はない。男性と考えられている
楊端和の性別 山の民の王。女性 男性の将軍として記録されている
王騎 秦国六大将軍のひとり。馬陽の戦いで死亡 モデルとされる王齮の業績はほとんど不明
六大将軍という制度 秦王が将軍に戦争の自由を与える制度 この名称の制度は史料に確認できない
飛信隊 信が率いる部隊。河了貂やバジオウなど独自の人物が多数 部隊としての記録は残っていない

なぜ羌瘣が1位になったのか

公式投票で羌瘣が主人公を抑えて1位になった理由は、作品の構造から説明できます。

羌瘣は蚩尤の一族という背景を持ち、姉の仇を討つという個人的な目的で戦いに加わった人物です。主人公の信が「大将軍になる」という一貫した目標で進むのに対し、羌瘣は目的を果たしたあとも隊に残り、立ち位置を変えていきます。この変化の幅が長期連載のなかで支持を集めたと考えられます。

もうひとつは、退場していないという点です。2位の王騎はすでに死亡しており、6位の桓騎も物語上の決着がついています。連載中に読者が今も追える人物として、羌瘣は票を集めやすい位置にいました。

そして先に書いたとおり、この人物の史実側の材料は一行しかありません。書ける余地が大きかったぶん、作品独自の魅力が積み上がったとも言えます。史実に縛られた人物ほど結末が決まっており、そうでない人物ほど自由に描けるという、この作品の性質がそのまま順位に出た形です。

キングダムの人気ランキングに関するよくある質問

キングダムに公式の人気投票はありますか?

あります。週刊ヤングジャンプが実施した「第1回キングダム総選挙」です。2020年4月から約1か月間投票が行われ、総投票数は168,105票、結果は2020年6月11日号で発表されました。

公式人気投票の1位は誰ですか?

羌瘣(きょうかい)です。17,312票を集め、2位の王騎に3,000票以上の差をつけました。

主人公の信は何位でしたか?

3位です。12,620票でした。1位の羌瘣、2位の王騎に次ぐ順位です。

王騎は何位でしたか?

2位です。14,202票を集めています。すでに作中で死亡している人物でありながら、この順位を保っています。

李牧など敵国のキャラクターは入っていますか?

入っています。趙の李牧が18位(2,018票)にランクインしています。

2020年以降に新しい公式投票はありましたか?

キャラクターを対象とした第2回の総選挙は確認できていません。ただし名言を対象にした「第1回キングダム名言総選挙」(162の名言が対象、総投票数41,003票)や、連載20周年を記念して2026年2月に実施された「第1回名場面総選挙」(216の名場面が対象)が行われています。

ネット上のランキングと公式投票は違うのですか?

違います。メディアやランキングサイトが実施している投票は各社の独自企画です。たとえば電撃オンラインが2025年7月に実施したアンケートでは、1位が羌瘣、2位が桓騎という結果でした。公式投票の結果とは別物として扱う必要があります。

上位のキャラクターは実在の人物ですか?

上位20人のうち13人に史実の記録があります。羌瘣、王騎(モデルの王齮)、信(李信)、蒙恬、楊端和、桓騎、騰、嬴政、昌平君、王賁、麃公、王翦、李牧、昌文君などです。バジオウ、河了貂、輪虎、亜花錦、紫夏、摎については対応する記録が確認できません。

羌瘣は実在しますか?

実在します。『史記』秦始皇本紀に、紀元前229年の趙攻めで王翦・楊端和とともに名が挙がります。ただし記録はこの一節のみで、性別や経歴に関する記述はありません。

楊端和は史実でも女性ですか?

いいえ。史実の楊端和は男性の将軍として記録されています。女性の山の民の王という設定は作品独自のものです。

まとめ

  • 公式の人気投票は「第1回キングダム総選挙」。週刊ヤングジャンプ実施、総投票数168,105票、結果発表は2020年6月11日号
  • 1位は羌瘣(17,312票)、2位は王騎(14,202票)、3位は信(12,620票)
  • 敵国の李牧も18位に入っており、敵側にも票が分散する構造になっている
  • 上位20人のうち13人に史実の記録がある。羌瘣も実在するが、残る記録は『史記』の一節のみ
  • ネット上のランキングの多くは各メディアの独自企画であり、公式投票とは別物である

順位表そのものよりも、その上位が「一行しか記録のない人物」で占められているという事実のほうが、この作品の性質を語っています。史実の空白に人格を与えるという作り方が、そのまま人気に結びついているということです。

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この記事について

執筆・編集: マンガノシラベ編集部
公式コミックスおよび公開されている史料をもとに作成しています。内容に誤りを見つけられた場合はお問い合わせよりご連絡ください。