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ネタバレ注意
この記事には『葬送のフリーレン』2巻から11巻にかけての展開と、七崩賢の生死が含まれます。連載の進行状況は2026年8月時点のものです。

『葬送のフリーレン』に登場する七崩賢(しちほうけん)。魔王直下の大魔族7人を指す呼び名ですが、「結局この7人が誰なのか、一覧で並べた記事を見ても人によって顔ぶれが違う」と感じたことはないでしょうか。

理由ははっきりしています。本編で名前が明かされているのは7人のうち4人だけだからです。この記事では、名前が判明している4人を魔法と生死つきで並べ、残る3人がどうなったのか、そして混同されやすい人物が誰なのかまで整理します。あわせて、七崩賢の名前が実在のドイツ語でどんな意味を持つのかも調べました。

結論

  • 名前が判明している七崩賢は4人です。断頭台のアウラ、黄金郷のマハト、不死なるベーゼ、奇跡のグラオザームの4人です。
  • 残る3人の名前は明かされていません。南の勇者が七崩賢を同時に相手取り、3人を討ち取ったと語られるのみです。
  • アウラは3巻22話で自害、マハトは11巻103話で死亡します。アウラを追い込んだのはフリーレン、マハトを討ったのはデンケンです。
  • 全知のシュラハトは七崩賢ではありません。魔王の腹心という別枠の存在で、南の勇者と相打ちになったとされます。
  • キャラクター名はすべて実在のドイツ語です。マハト(Macht=力)、シュラハト(Schlacht=戦い)、グラオザーム(grausam=残酷な)のように、役割がそのまま名前になっています。

七崩賢(しちほうけん)とは

ドイツの川沿いに建つ古城のイメージ
作中の地名や人名はドイツ語に由来しています(画像はイメージです)
読み方 しちほうけん
意味 魔王直下の大魔族7人を指す呼称
人数 7人。名前が判明しているのは4人
魔法の特徴 人類にも魔族にも原理が理解できず、「呪い」と呼ばれる領域の魔法を使う
上位者 全知のシュラハト(魔王の腹心。七崩賢とは別枠)
作中での扱い すでに全員が討たれたと語られている

七崩賢は、魔王軍の頂点に近い位置にいた7体の大魔族です。共通するのは、単に魔力が強いというだけでなく、使う魔法の原理そのものが理解不能であるという点にあります。作中では、人類側からも魔族側からも仕組みが説明できない魔法は「呪い」として扱われます。防ぐことも解くこともできないため、対処法が存在しないのです。

そしてもうひとつ押さえておきたいのが、七崩賢がすでに過去の存在であるという構造です。物語の現在時点で活動していたのは黄金郷のマハトのみで、他は本編開始前、あるいは序盤で決着がついています。七崩賢は「これから戦う敵」ではなく、「かつて誰かが命がけで倒した敵」として語られる存在です。

七崩賢の一覧|名前が判明している4人

まず、名前・二つ名が本編で明かされている4人を並べます。

二つ名と名前 魔法 倒した相手 該当箇所
断頭台のアウラ 服従の天秤。魔力を比べ、勝った側が相手を意のままに操る フリーレン 3巻 第22話で自害
黄金郷のマハト 万物を黄金に変える魔法(ディーアゴルゼ) デンケン 11巻 第103話
不死なるベーゼ 結界魔法 ヒンメル一行 およそ80年前の出来事として語られる
奇跡のグラオザーム 精神魔法。幻覚を見せて内側から崩す ヒンメル一行 過去の出来事として語られる

断頭台のアウラ

物語の序盤で登場する、七崩賢のなかで最も知られた1人です。使うのは「服従の天秤」と呼ばれる魔法で、自分と相手の魔力を天秤に乗せ、重い側が軽い側を完全に支配します。魔力量で上回っている限り無敗という、極めて単純で強力な仕組みです。

アウラ編は2巻の第14話から3巻の第23話にかけて描かれます。アウラの死亡が描かれるのは3巻の第22話で、フリーレンに敗れたアウラが、自分の魔法によって自害を命じられるという結末でした。

勝敗を分けたのは魔力の隠蔽です。魔族は魔力を誇示する習性を持つため、相手が魔力を偽っているという発想そのものを持ちません。フリーレンは千年以上にわたって魔力を抑え続けており、アウラはその桁違いの実力を測り損ねました。天秤が傾いた瞬間、支配される側と支配する側が入れ替わります。

黄金郷のマハト

七崩賢のなかで最強と評される大魔族です。使うのは万物を黄金に変える魔法で、これも「呪い」に分類されます。避けることも防ぐこともできず、黄金化はマハト自身にも解除できません。術者が死んでも元に戻らないという点が、この魔法の残酷さを決定づけています。

黄金郷編は9巻の第81話から11巻の第104話まで。マハトの死亡は11巻の第103話で描かれます。討ったのは大陸魔法協会の一級魔法使いデンケンで、かつてマハトから魔法を教わった間柄でした。

マハトが恐ろしいのは、悪意を持っていないところです。人間を理解しようとし、大切に思った相手を黄金に変えてしまう。悪意という感情を理解できないまま、結果として最も残酷な行いを重ねてしまった存在として描かれています。

不死なるベーゼ

およそ80年前、勇者ヒンメル一行によって討伐された七崩賢です。強力な結界魔法の使い手で、単独では突破できない防御を張ります。

ヒンメル一行がベーゼを破ったのは、役割分担によるものでした。ヒンメルとアイゼンが結界に攻撃を加え、ハイターが支援魔法をかけ、その間にフリーレンが結界を解くための像を結ぶ。最後にとどめを刺したのがヒンメルです。フリーレンひとりの力ではなく、4人でようやく成立した勝利でした。

奇跡のグラオザーム

精神魔法を専門とする七崩賢です。相手が心の底で最も望んでいながら決して手に入らないものを、極めて現実的な幻覚として見せ、内側から精神を破壊します。物理的に強いというより、戦う前に相手を無力化してしまうタイプです。

グラオザームもヒンメル一行に倒されたとされています。記憶に干渉する能力を持つため、その最期には不明瞭な部分も残りますが、討たれたこと自体は作中で語られています。

残る3人は誰? 南の勇者が討ち取った3体

七崩賢は7人です。しかし名前が出ているのは上の4人だけで、残る3人の名前も二つ名も明かされていません。

この3人について作中で語られているのは、南の勇者に討ち取られたという事実だけです。南の勇者は、かつて人類最強と謳われた勇者で、北側諸国のファーブル村に銅像が残されています。わずか1年で魔王軍を壊滅させ、七崩賢を同時に相手取って3人を討ち取ったとされます。

討った人物 倒した七崩賢 人数
南の勇者 名前不明の3人 3人
ヒンメル一行 不死なるベーゼ、奇跡のグラオザーム 2人
フリーレン 断頭台のアウラ 1人
デンケン 黄金郷のマハト 1人
合計 7人

この表のとおり、7人の内訳は数のうえでちょうど埋まります。つまり「まだ登場していない七崩賢が控えている」のではなく、7人全員が誰かに討たれた状態です。名前が伏せられている3人については、南の勇者の戦いを描く回想が今後さらに掘り下げられるかどうか次第、ということになります。

全知のシュラハトは七崩賢に含まれない

一覧記事によっては、全知のシュラハトを七崩賢の1人として数えているものがあります。しかしシュラハトは魔王の腹心という別枠の立場で、七崩賢の上に位置する存在として描かれています。

シュラハトが使うのは千年後の未来まで見通す魔法です。南の勇者もまた未来を見る力を持っていたとされ、この2人は相打ちになったと語られます。南の勇者の存在が語られるのは第63話で、シュラハト本人が本格的に描かれるのは黄金郷編に入ってからです。

整理すると、七崩賢7人+シュラハト=実質8体という構成になります。「8人いる」と書いている記事と「7人」と書いている記事が混在しているのは、シュラハトを数に入れるかどうかの違いです。

腐敗の賢老クヴァールは七崩賢ではない

もうひとつ混同されやすいのが、腐敗の賢老クヴァールです。人を殺す魔法ゾルトラークを完成させた魔族で、二つ名に「賢老」が入るため七崩賢の1人として紹介されることがあります。

しかしクヴァールが七崩賢であると本編で明言された描写は確認できませんでした。クヴァールは七崩賢に匹敵する力を持つ独立した存在として扱われており、マハトとの交流があったことは描かれていますが、七崩賢そのものではないと見るのが妥当です。数のうえでも、前掲の表で7人分の枠はすでに埋まっています。

公式に明言されていないことを断定しないのが、この手の一覧を作るときの基本です。クヴァールを7人目に入れてしまうと、南の勇者が討った3人のうち1人が消えることになり、作中の記述と合わなくなります。

実在の言葉では? 七崩賢の名前とドイツ語

『葬送のフリーレン』の人名と地名は、ほぼすべてドイツ語に由来しています。これは雰囲気づけの飾りではなく、キャラクターの役割そのものが名前に書かれているという作りです。七崩賢とその周辺の名前を実在のドイツ語と並べると、次のようになります。

作中の名前 対応するドイツ語 意味
マハト Macht 力、権力
シュラハト Schlacht 戦い、会戦
グラオザーム grausam 残酷な、残忍な
ベーゼ böse 邪悪な、意地の悪い
クヴァール Qual 苦痛、責め苦
アウラ Aura 気配、オーラ

七崩賢で最強とされる大魔族が「力」そのものの名前を与えられ、未来を見通す魔王の腹心が「戦い」という名を持つ。精神を壊す魔法の使い手が「残酷な」、結界で守り続ける魔族が「邪悪な」。名前を見るだけで、その魔族が物語のどこに置かれているかが分かる設計になっています。

主要キャラクターも同じ作りになっている

作中の名前 対応するドイツ語 意味
フリーレン frieren 凍える
ヒンメル Himmel 空、天
ハイター heiter 晴れやかな、快活な
アイゼン Eisen
フェルン fern 遠い
デンケン denken 考える

マハトを討ったのがデンケン(考える)であることには、読み返すと意味が浮かびます。理解不能な「呪い」に対して、力ではなく考えることで挑んだ魔法使いが、力そのものの名を持つ大魔族に決着をつけた。名前の対比がそのまま戦いの構図になっています。

「七賢」という言葉は実在する

七崩賢の「賢」という字の並びから、中国の故事「竹林の七賢(ちくりんのしちけん)」を連想した人もいるかもしれません。竹林の七賢は3世紀の魏から晋にかけて実在した7人の知識人を指す言葉で、阮籍、嵆康、山濤、劉伶、阮咸、向秀、王戎の7人を数えます。政治から距離を置き、竹林に集って議論したと伝えられる人々です。

ただし、七崩賢の名称が竹林の七賢に由来すると公式に説明された事実は確認できませんでした。「七人の賢者」という枠組み自体は東西を問わず古くからある形なので、偶然の一致と見るのが無難です。作中の命名がドイツ語一色である以上、漢語の故事から取ったと考える根拠は弱いと言えます。

漫画と実在の言葉の違い

項目 『葬送のフリーレン』 実在の言葉・史実
七崩賢 魔王直下の大魔族7人を指す造語 ドイツ語にも漢語にも対応する成語はない
マハト 万物を黄金に変える大魔族 Macht は「力・権力」を意味する日常語
シュラハト 千年先を見通す魔王の腹心 Schlacht は「会戦」を意味し、歴史用語としても使われる
「呪い」 原理が理解できない魔法の分類名 魔法の体系そのものが創作
七賢 七崩賢という敵組織の呼称 竹林の七賢は3世紀の中国に実在した7人

なぜ七崩賢は全員すでに倒されているのか

敵組織の幹部を7人立てておきながら、そのほとんどを物語開始前に退場させる。この構成は不自然にも見えますが、作品の主題を考えると理にかなっています。

『葬送のフリーレン』は、勇者一行が魔王を倒したあとから始まる物語です。中心にあるのは戦闘ではなく、過ぎた時間をどう受け止めるかという問いです。七崩賢が「すでに誰かが倒した敵」として置かれているのは、ヒンメルたちが何をしてきたのかを後から知るための材料だからです。

ベーゼ戦の描写がその典型でしょう。4人がかりで役割を分担し、ようやく1体を倒したという回想は、フリーレンが単独で強いという話ではありません。あの旅がどれほど危ういものだったかを、80年後の読者に伝える場面です。

南の勇者が3人を討ち取ったという記述も同じ働きをします。名前も顔も分からない3体の大魔族と、それを倒して死んだ勇者。詳細が語られないからこそ、この世界には記録されないまま終わった戦いがいくつもあると分かります。七崩賢の一覧に空欄が残っていること自体が、作品の主題に沿った設計だと言えます。

七崩賢に関するよくある質問

七崩賢は何と読みますか?

「しちほうけん」と読みます。『葬送のフリーレン』に登場する、魔王直下の大魔族7人を指す呼称です。

七崩賢のメンバーは全部で何人ですか?

7人です。ただし本編で名前が判明しているのは、断頭台のアウラ、黄金郷のマハト、不死なるベーゼ、奇跡のグラオザームの4人だけです。残る3人の名前は明かされていません。

七崩賢は全員死亡していますか?

作中の記述をたどる限り、7人すべてが討たれています。南の勇者が3人、ヒンメル一行が2人、フリーレンがアウラ、デンケンがマハトを倒しており、数のうえで7人分が埋まります。

断頭台のアウラが死亡するのは何巻何話ですか?

単行本3巻の第22話です。アウラ編そのものは2巻の第14話から3巻の第23話まで描かれます。フリーレンとの魔力比べに敗れ、自身の服従の天秤によって自害する結末でした。

黄金郷のマハトが死亡するのは何巻何話ですか?

単行本11巻の第103話です。黄金郷編は9巻の第81話から11巻の第104話までで、マハトを討ったのは、かつてマハトから魔法を教わった一級魔法使いのデンケンです。

七崩賢で一番強いのは誰ですか?

作中で最強と評されているのは黄金郷のマハトです。万物を黄金に変える魔法は避けることも防ぐこともできず、黄金化はマハト自身にも解除できません。

全知のシュラハトは七崩賢の1人ですか?

違います。シュラハトは魔王の腹心という別枠の立場で、七崩賢の上に位置します。七崩賢7人にシュラハトを加えて実質8体という数え方になります。

腐敗の賢老クヴァールは七崩賢ですか?

クヴァールが七崩賢であると本編で明言された描写は確認できませんでした。七崩賢に匹敵する力を持つ独立した存在として扱われています。数のうえでも7人分の枠はすでに埋まっています。

南の勇者はどうなりましたか?

七崩賢を同時に相手取って3人を討ち取ったのち、全知のシュラハトと相打ちになったとされます。北側諸国のファーブル村に銅像が残されており、その存在が語られるのは第63話です。

七崩賢の名前に意味はありますか?

あります。すべて実在のドイツ語で、マハトは Macht(力)、シュラハトは Schlacht(戦い)、グラオザームは grausam(残酷な)、ベーゼは böse(邪悪な)に対応します。役割がそのまま名前になっています。

まとめ

  • 七崩賢は魔王直下の大魔族7人。名前が判明しているのは4人だけ
  • 判明しているのは断頭台のアウラ、黄金郷のマハト、不死なるベーゼ、奇跡のグラオザーム
  • アウラの死亡は3巻22話、マハトの死亡は11巻103話。倒したのはフリーレンとデンケン
  • 残る3人は南の勇者が討ち取った。名前は明かされていない
  • 全知のシュラハトと腐敗の賢老クヴァールは、いずれも七崩賢そのものではない

一覧として完成させたくなるところですが、七崩賢は3人分が空欄のまま置かれています。埋められないのは調べ方が足りないからではなく、作品が意図的に伏せているからです。名前のない3体と、それを倒して死んだ勇者。分からないまま残っている部分こそが、この作品らしい余白だと言えます。

続きは単行本で

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この記事について

執筆・編集: マンガノシラベ編集部
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