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ネタバレ注意
この記事には『キングダム』番吾の戦い(71巻から73巻)の結末に関する記述が含まれます。未読の方はご注意ください。

『キングダム』で秦の統一事業を実質的に牽引しているのが王翦です。その王翦を支えてきたのが、亜光・麻鉱・田里弥・倉央という四人の将でした。

この記事では、王翦軍の主要メンバーを一覧で整理し、それぞれが何巻何話でどうなったのかをまとめます。番吾の戦いを経て、この四人体制がどう崩れたのかまで確認しました。

結論

  • 王翦軍の四将は亜光・麻鉱・田里弥・倉央です。それぞれ第一軍から第四軍を率いました。
  • 3人がすでに戦死しています。麻鉱は49巻531話、亜光は73巻792話、田里弥は73巻793話です。
  • 生存しているのは倉央だけです。2026年8月時点で王翦の側近将として残るのは一人になりました。
  • 四将に史実の記録はありません。王翦と王賁は実在しますが、配下の将の名は残っていません。

王翦軍とは

整列した兵馬俑のイメージ
秦の軍勢を今に伝える兵馬俑。個々の将の名は記録に残っていません(画像はイメージです)
総大将 王翦(おうせん)
編成 第一軍から第四軍。各軍に将を置く
特徴 王翦の意図を各将が読んで動く。指示は最小限
主な戦役 鄴攻略戦、番吾の戦いほか
現在 四将のうち倉央のみ生存

王翦軍の特徴は、総大将が細かい指示を出さないことです。王翦は自分の考えを説明しません。四将はその意図を読み取って自軍を動かすことを求められます。この方式が成立していたこと自体が、四人の質の高さを示しています。

王翦軍の四将一覧

担当 特徴 結末
亜光(あこう) 第一軍 正面突破と堅守。その陣は崩れないと評される 73巻・第792話。司馬尚に討たれる
麻鉱(まこう) 第二軍 堅実な用兵。波状攻撃で押し込む 49巻・第531話。李牧の奇襲で討たれる
田里弥(でんりみ) 第三軍→第二軍 王翦軍最賢と評される知将。自ら矛を振るわない 73巻・第793話。司馬尚の攻撃で致命傷
倉央(そうおう) 第四軍 冷静な統率。番吾で殿を支える 生存

亜光|崩れない第一将

亜光は王翦軍の第一将です。黒い顎髭と、口の左から顎にかけての傷が特徴で、正面から突撃する型の武将でした。配下には亜花錦らがいます。

朱海平原の戦いでは、尭雲・馬南慈・趙峩龍という趙側の猛将三人の攻撃を一手に引き受けました。この重責で瀕死の重傷を負い、いったん戦線を離脱しています。

最期は番吾の戦いです。王翦を逃がすため司馬尚の前に囮として立ち、両断されました(73巻・第792話)。

麻鉱|四将で最初に失われた

麻鉱は第二軍を率いた将です。四将のなかで最も早く戦死しました。

朱海平原で紀彗軍に波状攻撃を仕掛け、押し込んでいる最中に李牧の奇襲を受けます。攻めている側の本陣を突かれる形での戦死でした(49巻・第531話「潮目」)。この死によって秦軍の中央が崩れ、朱海平原の戦況が反転します。

田里弥|王翦軍最賢

田里弥は第三将から第二将へ上がった知将です。自ら矛を振るわず、軍の運用で戦うタイプで、王翦の補佐役として王翦軍最賢と評されていました。

番吾の戦いでは司馬尚の攻撃で深手を負いながら、王翦を逃がすために殿を務めます。最後は馬上で息絶えました(73巻・第793話「本物の殿」)。

倉央|最後に残った側近将

倉央は第四軍の将です。四将のなかで唯一、2026年8月時点で生存しています。

番吾の戦いの終盤では、包囲されて絶望的とみられた玉鳳隊の副長・糸凌と再会する場面が描かれました。亜光と田里弥を同時に失った王翦軍で、側近将として残った唯一の存在です。

番吾の戦いで何が起きたか

王翦軍の指揮系統が崩壊したのが、番吾の戦いです。

項目 内容
収録 単行本71巻・第770話から73巻・第799話
秦軍 総大将は王翦。亜光、田里弥、倉央、飛信隊、玉鳳隊ほか
趙軍 李牧、司馬尚、カン・サロほか
位置づけ 第二次趙北部攻略戦。宜安の敗北に続く再戦
結果 秦の敗北。王翦は撤退

趙側は飛信隊と玉鳳隊という秦軍の主力を本隊から切り離し、戦場を単純な力比べに持ち込みました。そこへ司馬尚の青歌軍が本陣へ突撃を仕掛けます。

この局面で、亜光と田里弥が相次いで司馬尚に討たれました。王翦軍は第一将と第二将を同時に失い、長年支えてきた指揮系統が事実上崩壊します。

なお玉鳳隊の副長・糸凌については、第794話で絶望的な状況が描かれましたが、第798話で生存が判明しています。この点はよく誤解されるところです。

四将を失うということ

王翦軍の強さは、王翦個人の戦略眼だけで成り立っていたわけではありません。

説明されない意図を読み取れる将が四人いたからこそ、王翦は指示を省略できました。亜光が正面を支え、麻鉱が押し込み、田里弥が全体を調整し、倉央が支える。この分業が機能していたわけです。

そのうち三人が失われたいま、王翦軍は再編を迫られています。宜安で桓騎軍が壊滅し、番吾で王翦軍が骨格を失った。秦の中華統一事業が足踏みしている理由は、この二つの損失に集約されます。

鄴攻略戦での王翦軍

四将が揃って機能していた時期の代表が、鄴攻略戦です。

この戦役で王翦は総大将を務め、桓騎と楊端和が別方面を担当する三方面作戦を組みました。決戦の舞台となった朱海平原では、麻鉱が中央、飛信隊が左翼、玉鳳隊が右翼という布陣です。両翼に若い将を置き、中央を経験のある将軍が固める形でした。

位置 担当
右翼 王賁の玉鳳隊
中央 麻鉱の第二軍
左翼 信の飛信隊
別動 亜光の第一軍。趙側の猛将三人を引き受ける
本陣 王翦

この戦いは秦の勝利で終わり、信・王賁・蒙恬の三人が同時に将軍へ昇格しました。ただし代償として麻鉱を失っています。四将体制が崩れ始めたのは、この時点からでした。

亜花錦と配下の将たち

四将の下にも、名前の与えられた武将がいます。

亜光の配下には亜花錦がいます。亜光の副官格として描かれ、主が瀕死の重傷を負ったあとも亜光軍を支えました。王翦軍が四将だけでなく、その下にも層を持っていたことを示す人物です。

王翦軍は総大将が説明せず、四将が読み取り、その下がさらに動く。この多段の構造が機能していたからこそ、秦は複数の戦線を同時に維持できていました。番吾で失われたのは三人の将だけでなく、この構造そのものだったといえます。

史実では? 四将に対応する記録はない

亜光・麻鉱・田里弥・倉央のいずれも史実に実在しません。『史記』をはじめとする史料に、これらの名は見当たりません。

一方、総大将の王翦と、その子の王賁は実在します。王翦は秦の統一戦争を主導した名将として記録され、王賁は魏を滅ぼし、燕・斉の攻略にも関わりました。

人物 史実の記録
王翦 実在。趙・燕・楚を攻略。楚攻めでは60万の兵を率いた
王賁 実在。紀元前225年に大梁を落として魏を滅ぼす
四将 該当する記録なし

史実が書き残すのは総大将の名前と戦役の結果です。その軍の内側で誰が何軍を率いていたかは記録されていません。四将はその空白に置かれた人物たちです。

史実の番吾の戦い

番吾の戦いは史実にもあります。紀元前232年、秦が趙へ侵攻して太原から狼孟・番吾を占領しましたが、李牧が番吾で秦軍を撃破しました。趙は韓・魏の国境まで領土を回復しています。

秦の統一戦争の過程で、秦が明確に敗退した数少ない戦いのひとつです。作中で王翦軍が骨格を失う展開は、この史実の敗北を具体化したものといえます。

漫画と史実の違い

項目 『キングダム』 史実
王翦軍の四将 亜光・麻鉱・田里弥・倉央 該当する記録はない
王翦 四将を従える総大将 実在。秦の統一戦争を主導した名将
番吾の戦い 亜光と田里弥が戦死し、王翦が撤退 紀元前232年。李牧が秦軍を撃破した記録がある
司馬尚 亜光と田里弥を討つ 実在。ただし記録はごくわずか

王翦軍に関するよくある質問

王翦軍のメンバーは誰ですか?

四将は亜光・麻鉱・田里弥・倉央です。それぞれ第一軍から第四軍を率いました。

王翦軍で死亡したのは誰ですか?

麻鉱(49巻・第531話)、亜光(73巻・第792話)、田里弥(73巻・第793話)の3人です。

王翦軍で生き残っているのは誰ですか?

倉央だけです。2026年8月時点で、王翦の側近将として残るのは一人になりました。

亜光を討ったのは誰ですか?

趙の司馬尚です。番吾の戦いで、王翦を逃がすため囮として立ち、両断されました。

田里弥はどう死んだのですか?

司馬尚の攻撃で深手を負いながら殿を務め、最後は馬上で息絶えました。第793話のタイトルは「本物の殿」です。

麻鉱はいつ死亡しましたか?

単行本49巻・第531話「潮目」です。朱海平原で紀彗軍を押し込んでいる最中、李牧の奇襲を受けました。

糸凌は死亡しましたか?

していません。第794話で絶望的な状況が描かれましたが、第798話で生存が判明し、倉央と再会する場面があります。

番吾の戦いは何巻何話ですか?

単行本71巻・第770話から73巻・第799話にかけてです。結果は秦の敗北で、王翦は撤退しました。

王翦軍の四将は史実に実在しましたか?

実在しません。総大将の王翦とその子の王賁は実在しますが、配下の将の名は記録に残っていません。

王翦はなぜ指示を出さないのですか?

自分の意図を説明しない人物として描かれています。四将はその意図を読み取って動くことを求められており、この方式が成立していたこと自体が四人の質の高さを示しています。

まとめ

  • 王翦軍の四将は亜光(第一軍)・麻鉱(第二軍)・田里弥(第三軍)・倉央(第四軍)
  • 麻鉱は49巻531話、亜光は73巻792話、田里弥は73巻793話で戦死
  • 生存しているのは倉央のみ。王翦軍の指揮系統は事実上崩壊した
  • 亜光と田里弥はいずれも王翦を逃がすために司馬尚の前へ出た
  • 四将に史実の記録はないが、番吾の戦いでの秦の敗北は紀元前232年の史実

説明されない意図を読み取れる将が四人いた。それが王翦軍でした。宜安で桓騎軍が消え、番吾でその四人のうち三人が失われたいま、秦の統一事業は最も苦しい局面にあります。

この記事について

執筆・編集: マンガノシラベ編集部
公式コミックスおよび公開されている史料をもとに作成しています。内容に誤りを見つけられた場合はお問い合わせよりご連絡ください。