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ネタバレ注意
この記事には『キングダム』本編の展開が含まれます。連載の進行状況は2026年8月時点のものです。

『キングダム』の飛信隊で、いちばん古くから信のそばにいる隊員のひとりが尾平(びへい)です。出っ歯が目立つお調子者で、強いわけでも策に長けているわけでもありません。それでも、この作品でもっとも長く生き延びている兵のひとりです。

この記事では、尾平が作中で死亡しているのか、いま何をしているのかを整理します。あわせて、馬陽の戦いで命を落とした弟・尾到の最期が何巻何話なのか、そして史実に対応する人物がいるのかどうかも確認しました。

結論

  • 尾平は死亡していません。2026年8月時点で生存しており、飛信隊の古参として戦い続けています。
  • 弟の尾到は死亡しています。単行本14巻の第148話「友」で、馬陽の戦いの直後に息を引き取りました。
  • 尾平と尾到に対応する史実の人物は確認できません。作品独自の登場人物と考えられます。ただし秦の一般兵の記録は実在します。

尾平のプロフィール

秦の兵馬俑の兵士像のイメージ
兵馬俑には、名もない一般兵の姿が数千体分残されています(画像はイメージです)
名前 尾平(びへい)
出身 秦国 城戸村。信と同郷
所属 飛信隊
階級 伍長、什長、百人将を経て、韓攻略の時期には三百人将に昇進
外見 出っ歯が特徴。弟の尾到より小柄
性格 お調子者で臆病。ただし芯には男気がある。隊のムードメーカー
家族 弟の尾到は戦死。妻は東美。息子がいる
作中の生死 2026年8月時点で生存

尾平は信と同じ城戸村の出身です。もともと百姓の家である尾平のほうが身分としては上で、下僕だった信が大将軍になると言うのを馬鹿にしていました。その関係が変わったのが初陣です。

尾平は死亡する? 現在の状況

結論として、尾平は死亡していません。2026年8月時点の連載で生存しており、飛信隊に所属し続けています。

飛信隊は激戦を重ね、多くの隊員を失ってきました。その中で尾平は、蛇甘平原の初陣から現在まで欠けることなく残っている数少ない古参です。戦力として最前線を切り開くタイプではありませんが、隊の空気を作る役割を担い、仲間からの信頼も厚い人物として描かれています。

尾平の階級の変遷

時期 立場
初陣(蛇甘平原の戦い) 信、尾到、羌瘣らと同じ伍に配属される
飛信隊の初期 伍長、のち什長として隊をまとめる
中盤以降 百人将に昇進
韓攻略の時期 三百人将に昇進

特別な武勇があるわけではない人物が、戦を重ねるごとに階級を上げていく。この積み上がり方そのものが、飛信隊が長く戦い続けてきた年月を表しています。

尾平の結婚と息子

尾平は東美(とうび)という女性と結婚しました。祝言の場面は城戸村で描かれ、単行本70巻の第767話から第768話にかけてのあたりにあたります。村人と飛信隊の面々が集まる場面で、尾平の両親が息子の結婚を信じられずにいる様子も描かれました。

その後、韓が滅んだあとの時期に2人のあいだに男の子が生まれます。尾平はこの子に、亡くなった弟の名前をとって「到」と名づけました。

弟・尾到の最期は何巻何話?

尾平を語るうえで欠かせないのが、弟の尾到です。尾到は単行本14巻の第148話「友」で死亡します。

馬陽の戦いで、信は趙の龐煖と交戦して重傷を負い、意識を失います。尾到はその信を背負い、万極の軍の追撃から逃げました。逃げる途中で背中に矢を受けながらも信を降ろさず、山の上まで運びきります。

夜が明けて信が意識を取り戻したとき、2人は初めて出会ったころの話や、天下の大将軍になるという夢について語り合いました。そして尾到は「少し眠ろう」と言い残し、そのまま息を引き取ります。

項目 内容
死亡した巻数話数 単行本14巻 第148話「友」
戦い 馬陽の戦い(対趙)
直接の原因 逃走中に受けた矢傷
状況 負傷して意識を失った信を背負い、追撃から逃げきった直後

兄の尾平は、弟の死を涙とともに受け入れました。この出来事以降、尾平が飛信隊に残り続けることには、弟のぶんまでという意味が重なっていきます。息子に「到」と名づけたのも、その延長線上の行動と読めます。

史実では? 尾平に対応する人物はいない

まずはっきりさせておくと、尾平にも尾到にも、史実で対応する人物は確認できません。『キングダム』の主人公である信には、秦の将軍・李信という実在のモデルがいますが、飛信隊の一般兵の多くは作品独自の登場人物です。

ただし、彼らのような立場の兵士が実在しなかったわけではありません。むしろ、秦の統一戦争を支えたのはこうした無名の兵たちであり、その記録は現代に残っています。

2200年前の兵士が家に送った手紙

湖北省の雲夢睡虎地にある秦代の墓から、2枚の木牘が出土しています。書かれていたのは、黒夫(こくふ)と驚(きょう)という兄弟の兵士が、故郷の兄と母に宛てた手紙でした。合わせておよそ527字が記されており、現存する中国最古の家書とされています。

内容は勇ましいものではありません。母は無事か、自分たちは無事だという安否の言葉が繰り返され、銭を送ってほしい、夏の衣服を送ってほしいと頼んでいます。新しく迎えた妻を気にかける記述もあります。

書かれた時期については、楚との戦いのさなかとする見方があり、年代は紀元前3世紀の秦代とされますが、具体的な年については記述に幅があります。いずれにせよ、統一戦争の時代に前線から家族へ送られた手紙であることは確かです。

首級が身分を変える制度

秦の兵士が命がけで戦った背景には、軍功爵制があります。商鞅の変法によって整えられた二十等爵の制度では、敵の甲士の首を1つ取れば一級の爵位である公士が与えられ、田一頃と宅一処、そして僕一人が支給されるとされました。取った首の数が多いほど、爵位は上がっていきます。

そして爵位は子に受け継がせることができました。父が戦死した場合、その功績は子の側に記録されます。つまり秦の一般兵にとって、戦場は身分そのものを変えられる、ほとんど唯一の場所でした。

項目 内容
制度名 軍功爵制(二十等爵)
成立 商鞅の変法による
基準 敵の甲士の首級1つで一級(公士)
報酬 爵位のほか、田一頃、宅一処、僕一人
特徴 爵位は子に継承できる

漫画と史実の違い

項目 『キングダム』 史実
尾平という人物 飛信隊の古参。三百人将まで昇進する 対応する記録は確認できない。作品独自の人物
尾到という人物 信を背負って逃げ、矢傷で死亡 対応する記録は確認できない
出世の仕組み 手柄を立てて伍長、百人将と上がっていく 軍功爵制により首級の数で爵位が決まった
兄弟で従軍 尾平と尾到が同じ伍に配属される 黒夫と驚の兄弟が同時期に従軍した記録が残る
兵士の実像 会話や関係が細かく描かれる 手紙からは、金銭や衣服を家族に頼む生活の姿が読み取れる

なぜ尾平はこのように描かれたのか

尾平は、飛信隊の中でもっとも普通の人間として描かれています。怖がり、愚痴を言い、目立った武功もない。それでも逃げずに戦場に立ち続け、結婚し、子を持ち、階級を上げていきます。

この造形は、秦の一般兵の実像とよく重なります。黒夫と驚の手紙に書かれていたのは、英雄の言葉ではなく、金と服を送ってほしいという頼みでした。軍功爵制のもとで首級を求めて戦った兵たちも、その動機の多くは家族の暮らしだったはずです。

そして、生き残った兄と死んだ弟という組み合わせが強い意味を持つのは、戦争が誰の身にも等しく起きるものだからです。信という主人公が大将軍に向かって上がっていく物語の隣で、尾平は上がりも下がりもしない位置から同じ戦場を見続けています。この人物が最後まで生きているかどうかは、飛信隊の物語が何を残したかの答えそのものになります。

アニメでは第何シリーズか

この場面は、アニメでは第1シリーズにあたります。

単行本 14巻
アニメ 第1シリーズ
そのシリーズの内容 信と政の出会いから王都奪還、蛇甘平原の戦いまで

アニメは原作の話をそのまま順番に並べているわけではありません。巻の区切りとシリーズの区切りは完全には一致しないため、目安として捉えてください。

シリーズごとの原作範囲はアニメと原作の対応表にまとめています。

尾平に関するよくある質問

尾平は死亡しましたか?

していません。2026年8月時点の連載で生存しており、飛信隊の古参として戦い続けています。

尾平の現在の階級は何ですか?

伍長、什長、百人将と昇進し、韓攻略の時期には三百人将になっています。

尾平と信はどういう関係ですか?

同じ城戸村の出身です。当初は百姓の家である尾平のほうが身分が上で、下僕だった信の夢を馬鹿にしていましたが、初陣で信の実力を見て考えを改めました。

尾到はいつ死亡しましたか?

単行本14巻の第148話「友」です。馬陽の戦いで、負傷して意識を失った信を背負って逃げたのち、自身が受けた矢傷が原因で息を引き取りました。

尾到の最期の言葉は何ですか?

信と夢について語り合ったあと、少し眠ろうという意味の言葉を残しています。そのまま目を覚ますことはありませんでした。

尾平は結婚していますか?

しています。相手は東美という女性で、祝言の場面は単行本70巻の第767話から第768話にかけてのあたりで描かれました。

尾平の息子の名前は何ですか?

到です。韓が滅んだあとの時期に男の子が生まれ、亡くなった弟の名前をとって名づけられました。

尾平に史実のモデルはいますか?

確認できません。飛信隊の一般兵の多くは作品独自の人物です。主人公の信には秦の将軍・李信という実在のモデルがいますが、尾平と尾到に対応する記録は見当たりません。

秦の一般兵の記録は残っていますか?

残っています。湖北省の雲夢睡虎地の秦墓から出土した木牘には、黒夫と驚という兄弟の兵士が家族に宛てた手紙が記されており、現存する中国最古の家書とされています。

秦の兵士はどうやって出世したのですか?

軍功爵制によります。商鞅の変法で整えられた二十等爵の制度では、敵の甲士の首を1つ取れば公士という爵位と、田や宅、僕が与えられました。爵位は子に継承できました。

まとめ

  • 尾平は2026年8月時点で死亡しておらず、飛信隊の古参として生存している
  • 階級は伍長から始まり、韓攻略の時期には三百人将まで昇進した
  • 弟の尾到は単行本14巻の第148話「友」で、馬陽の戦いのあとに死亡した
  • 尾平は東美と結婚し、生まれた息子に弟の名から「到」と名づけた
  • 尾平と尾到に対応する史実の人物は確認できず、作品独自の登場人物と考えられる

兵馬俑に並ぶ数千体の兵士像に、名前は残されていません。それでも黒夫と驚の手紙のように、彼らが何を思って戦場にいたのかを伝える記録は残っています。尾平という人物が長く描かれ続けているのは、その位置から戦争を見せるためなのだと思います。

続きは単行本で

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この記事について

執筆・編集: マンガノシラベ編集部
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