趙の将軍・武将一覧|三大天と藺家十傑・廉頗四天王・青歌軍を系統別に解説【キングダム】
この記事には『キングダム』の登場人物の生死に関する記述が含まれます。未読の方はご注意ください。
『キングダム』で秦が最も多く戦ってきた相手が趙です。王騎も麃公も、この国の将に討たれました。
この記事では、趙の将軍と武将を系統ごとに整理します。三大天、藺家十傑、廉頗四天王、青歌軍。それぞれ別の流れから出てきた集団であり、まとめて「趙軍」と呼ぶと関係が見えなくなります。
結論
- 趙軍は三大天を頂点に、複数の系統に分かれます。藺家十傑、廉頗四天王、青歌軍などです。
- 旧三大天は廉頗・藺相如・趙奢の3人です。新三大天は李牧・龐煖・司馬尚になります。
- 龐煖は信に討たれました。王騎と麃公を討った相手です。
- 李牧と司馬尚は作中で健在です。史実では紀元前229年に李牧が処刑されます。
趙の三大天

三大天は趙の最高位の将に与えられる称号です。旧と新で顔ぶれが入れ替わっています。
| 区分 | 名前 | 現状 |
|---|---|---|
| 旧三大天 | 廉頗(れんぱ) | 魏へ移り、のちに楚へ。生存 |
| 旧三大天 | 藺相如(りんしょうじょ) | 故人。作中未登場 |
| 旧三大天 | 趙奢(ちょうしゃ) | 故人。閼与で秦を破った |
| 新三大天 | 李牧(りぼく) | 健在。秦の最大の障壁 |
| 新三大天 | 龐煖(ほうけん) | 信に討たれる |
| 新三大天 | 司馬尚(しばしょう) | 健在。青歌軍を率いる |
藺相如は作中に登場しません。武ではなく交渉と胆力で秦に対抗した人物で、「完璧」「刎頸の交わり」という言葉の由来になっています。
藺家十傑|藺相如の武
藺相如自身は武人ではありませんでした。その代わりに武を担った集団が藺家十傑です。
| 名前 | 立場 | 結末 |
|---|---|---|
| 尭雲(ぎょううん) | 筆頭 | 朱海平原で王賁に討たれる |
| 趙峩龍(ちょうがりゅう) | 次席 | 朱海平原で信に討たれる |
朱海平原の時点で残っていたのは、この2人だけでした。2人とも同じ戦役で戦死し、藺家十傑はここで絶えています。詳しくは藺家十傑の記事でまとめました。
廉頗四天王
廉頗に従った4人の将です。廉頗が趙を離れたあとも行動をともにしました。
| 名前 | 特徴 | 結末 |
|---|---|---|
| 輪虎(りんこ) | 四天王最強とされる | 山陽の戦いで信に討たれる |
| 介子坊(かいしぼう) | 巨躯の猛将 | 生存 |
| 玄峰(げんぽう) | 軍師格 | 桓騎に討たれる |
| 姜燕(きょうえん) | 弓の名手 | 山陽の戦いで敗れる |
李牧の周辺
李牧に近い将たちは、北方での戦いを共にしてきた面々です。
| 名前 | 立場 | 現状 |
|---|---|---|
| カイネ | 側近 | 生存。68巻742話で瀕死になるが生還 |
| 馬南慈(ばなんじ) | 雁門の鬼人 | 生存 |
| 舜水樹(しゅんすいじゅ) | 北の遺児 | 生存 |
| 慶舎(けいしゃ) | 沈黙の狩人 | 44巻472話で信に討たれる |
| 紀彗(きすい) | 右翼を任される | 生存 |
青歌軍|司馬尚の部隊
青歌の地で育てられた司馬尚の部隊です。趙の宮廷とは距離を置いてきました。
捕虜や動けなくなった相手への扱いに独自の基準を持ち、番吾の戦いでは秦の糸凌と倉央を手当てして返しています。郭開が支配する趙の中枢とは別の原理で動く集団として描かれてきました。
詳しくは青歌軍の記事にまとめています。
趙の王と宮廷
| 名前 | 立場 | 結末 |
|---|---|---|
| 悼襄王(とうじょうおう) | 趙王 | 59巻644話で死亡 |
| 幽繆王(ゆうぼくおう) | 趙最後の王 | 史実では李牧を処刑し、のちに捕らえられる |
| 郭開(かくかい) | 重臣 | 廉頗を追い出し、史実では李牧を讒言で葬る |
趙が滅んだ経緯を追うと、敵国の将ではなく郭開の名が繰り返し出てきます。廉頗を失い、李牧を失った原因はいずれも宮廷側にありました。
その他の趙の武将
| 名前 | 特徴 | 結末 |
|---|---|---|
| 扈輒(こちょう) | 平陽の戦いの総大将 | 64巻694話で戦死 |
| 万極(まんごく) | 長平の生き残り | 信に討たれる |
| 馮忌(ふうき) | 馬陽の趙軍の智将 | 12巻129話で飛信隊に討たれる |
| 岳雷(がくらい) | 黒飛麃隊と交戦 | 72巻で戦死 |
なぜ趙は名将を出し続けられたのか
趙が秦に最も長く抵抗できたのは、将の層が厚かったからです。その背景には国の置かれた地理があります。
趙の北辺は匈奴と接していました。常に襲撃を受ける環境が、実戦経験を積んだ部隊を絶えず生み出します。李牧はもともと、この北辺で匈奴を相手にしていた将でした。
加えて紀元前4世紀、武霊王が「胡服騎射」を導入しています。中原の伝統的な衣服を捨て、遊牧民と同じ服装で馬に乗り、馬上から弓を射る戦法です。敵の戦い方を取り入れるという判断が、趙を騎兵の国に変えました。
| 要素 | 趙軍への影響 |
|---|---|
| 北辺の匈奴 | 常に実戦を経験した部隊が存在した |
| 胡服騎射 | 騎兵中心の軍が早くから確立した |
| 山がちな地形 | 防衛戦に慣れた将が育った |
| 長平の敗戦 | 大打撃を受けたが、そこから李牧の世代が出た |
紀元前260年の長平の戦いで、趙は降伏兵40万を失ったと『史記』は記します。それでも滅びず、30年以上にわたって秦と戦い続けました。失った兵の数だけで見れば立ち直れないはずの国が、李牧という将を出しています。
趙と秦の因縁
作中で秦が失った大将軍は、いずれも趙との戦いで倒れています。
| 秦の将 | 討った相手 | 戦い |
|---|---|---|
| 王騎 | 龐煖 | 馬陽の戦い(16巻・第172話) |
| 摎 | 龐煖 | 16巻・第165話 |
| 麃公 | 龐煖 | 30巻・第325話 |
| 麻鉱 | 李牧の奇襲 | 朱海平原(49巻・第531話) |
| 亜光・田里弥 | 司馬尚ら | 番吾の戦い |
| 桓騎 | 李牧 | 趙国深部の戦い |
龐煖ひとりで3人を討っています。そして政の幼少期の人質生活も趙でのことでした。この作品において趙は、単なる敵国ではなく主要人物の過去と結びついた場所です。
史実に実在する趙の将軍
| 実在する | 実在しない |
|---|---|
| 廉頗、藺相如、趙奢、李牧、龐煖、司馬尚、扈輒、郭開、悼襄王、幽繆王 | カイネ、馬南慈、舜水樹、慶舎、紀彗、万極、尭雲、趙峩龍、輪虎 |
三大天は新旧とも全員が実在します。ただし「三大天」という称号自体は作品の創作です。6人が同格の位に就いていたという記録はありません。
龐煖も実在します。史実では思想家として記録されており、燕の老将・劇辛を破ったという記述が残っています。作中の武神という描かれ方とはかなり違います。
秦との比較で見える違い
秦と趙では、将軍の並び方に構造的な違いがあります。
| 項目 | 秦 | 趙 |
|---|---|---|
| 制度 | 六大将軍。王が権限を与える形 | 三大天。同じく最高位だが人数が少ない |
| 系統 | 王騎軍から騰軍へ、王翦から王賁へと引き継がれる | 藺家十傑、廉頗四天王、青歌軍が別々に存在する |
| 世代交代 | 死んだ将の部隊や武具が次の世代へ渡る | 集団ごと絶えることが多い |
| 宮廷との関係 | 政が将を守る場面がある | 郭開が将を追い出し、讒言で葬る |
秦では王騎の軍が騰へ、麃公の兵が信へと流れました。個人が死んでも部隊と経験が残る仕組みになっています。
対して趙は、藺家十傑が朱海平原で絶え、廉頗四天王は廉頗とともに国を出ました。青歌軍も司馬尚個人に紐づいた部隊です。強い集団が並んでいながら、それぞれが独立しているため、ひとつ失われるとそのまま戦力が消えます。
この差が最も大きく出たのが、李牧の処刑でした。李牧という個人を失った時点で、代わりに前線を支える系統が趙には残っていませんでした。
趙の武将の読み方一覧
趙の将は、難読な名が特に多くなっています。
| 表記 | 読み |
|---|---|
| 龐煖 | ほうけん |
| 李牧 | りぼく |
| 司馬尚 | しばしょう |
| 慶舎 | けいしゃ |
| 紀彗 | きすい |
| 趙峩龍 | ちょうがりゅう |
| 尭雲 | ぎょううん |
| 介子坊 | かいしぼう |
ひらがなで検索されることが多いのは、この読みにくさが理由です。漢字が読めないまま名前だけ覚えている、という状態が起きやすくなっています。
秦の将に比べて、趙の将は字画の多い名が目立ちます。作品として、敵側に格を持たせる書き分けになっています。
趙の将軍に関するよくある質問
趙の三大天とは何ですか?
趙の最高位の将に与えられる称号です。旧三大天は廉頗・藺相如・趙奢、新三大天は李牧・龐煖・司馬尚です。
龐煖は誰に討たれたのですか?
信です。龐煖は王騎と麃公という2人の大将軍を討っており、その2人から矛と盾を受け継いだ信が最終的に倒しました。
藺相如はなぜ登場しないのですか?
作中の時点ですでに故人だからです。武人ではなく、交渉と胆力で秦に対抗した人物として語られます。
藺家十傑とは何ですか?
武を持たなかった藺相如の「武」を担った集団です。朱海平原の時点で残っていたのは尭雲と趙峩龍の2人だけでした。
廉頗四天王は誰ですか?
輪虎・介子坊・玄峰・姜燕の4人です。輪虎は信に、玄峰は桓騎に討たれました。
青歌軍とはどんな部隊ですか?
司馬尚が青歌の地で育てた部隊です。捕虜の扱いに独自の基準を持ち、番吾では秦の糸凌と倉央を手当てして返しました。
李牧は死亡しますか?
作中ではまだ健在です。史実では紀元前229年に郭開の讒言により処刑されました。
郭開は何をした人物ですか?
廉頗を趙から追い出し、史実では李牧を讒言で葬りました。趙が滅んだ経緯に繰り返し登場します。
趙の将軍で史実に実在するのは誰ですか?
廉頗、藺相如、趙奢、李牧、龐煖、司馬尚、扈輒、郭開などです。三大天という称号自体は作品の創作です。
史実の龐煖はどんな人物ですか?
思想家として記録されています。燕の老将・劇辛を破ったという記述が残っており、作中の武神という描写とはかなり異なります。
まとめ
- 趙軍は三大天を頂点に、藺家十傑・廉頗四天王・青歌軍など複数の系統に分かれる
- 旧三大天は廉頗・藺相如・趙奢、新三大天は李牧・龐煖・司馬尚
- 龐煖は王騎と麃公を討ったが、最終的に信に倒された
- 藺家十傑は朱海平原で尭雲・趙峩龍がともに戦死し絶えた
- 趙が名将を失った原因は敵国の将ではなく、宮廷の郭開にあった
- 三大天は6人とも実在するが、称号自体は作品の創作
秦の将軍が世代交代で繋がっていくのに対し、趙は系統ごとに途切れていきます。その差が、そのまま両国の結末の差になりました。
この記事について
執筆・編集: マンガノシラベ編集部
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