当サイトはアフィリエイト広告および第三者配信広告を利用しています。
ネタバレ注意
この記事には『ONE PIECE』アラバスタ編からワノ国編以降(単行本24巻〜106巻前後)の展開が含まれます。連載の進行状況は2026年8月時点のものです。

『ONE PIECE』の世界で、海軍本部・四皇と並ぶ三大勢力とされていたのが王下七武海です。政府に認められた海賊という矛盾した立場を持ち、その全員が個別に物語の中心を担ってきました。

この記事では、歴代の王下七武海メンバーを一人ずつ整理し、いつ加入していつ抜けたのかを巻数と話数つきでまとめます。あわせて制度が撤廃された経緯と、この制度のモデルになった実在の私掠船制度についても調べました。七武海は、国家が海賊に免許を与えていた歴史上の仕組みをほぼそのまま持ち込んだ設定です。

結論

  • 歴代の王下七武海として確認できるのは11人です。初期の7人に、途中加入した4人を加えた顔ぶれになります。
  • 制度は撤廃されました。単行本90巻・第908話で議案が動き、95巻・第956話「ビッグ・ニュース」で撤廃が公表されます。
  • モデルは実在した私掠船制度です。国家が発行する私掠免許によって、海賊行為が合法とされた仕組みが16世紀から19世紀まで実際に存在しました。

王下七武海とはどんな制度か

大海原を航行する帆船のイメージ
国家に認められた海賊という立場は、歴史上も実在しました(画像はイメージです)
正式名称 王下七武海
位置づけ 海軍本部・四皇と並ぶ「偉大なる航路」三大勢力の一角
人数 7人
義務 略奪品の一部を世界政府に納めること
特権 指名手配の取り消し。海賊や未開の地への海賊行為の黙認。配下への恩赦
役割 四皇をはじめとする海賊勢力への抑止力
撤廃 世界会議での議決により制度そのものが消滅

政府にとっては、直接叩けない大海賊を飼い慣らして戦力にする仕組みです。一方の海賊側にとっては、手配を消してもらったうえで自由に暴れられる立場になります。互いの利害が一致する限りにおいて成立する、きわめて不安定な制度でした。

王下七武海の歴代メンバー一覧

作中で王下七武海に名を連ねたことが確認できるのは、次の11人です。

名前 二つ名 加入時期 現在の主な立場
ジュラキュール・ミホーク 鷹の目 初期メンバー クロスギルド
サー・クロコダイル 砂の 初期メンバー クロスギルド
ドンキホーテ・ドフラミンゴ 天夜叉 初期メンバー インペルダウンに収監
バーソロミュー・くま 暴君 初期メンバー 改造を受けた状態で娘ボニーと再会
ゲッコー・モリア なし 初期メンバー 頂上戦争後に脱退。ハチノスで黒ひげ勢力と衝突
ボア・ハンコック 海賊女帝 初期メンバー 九蛇海賊団船長
ジンベエ 海侠の 初期メンバー 麦わらの一味の操舵手
マーシャル・D・ティーチ 黒ひげ クロコダイル脱落後 四皇
トラファルガー・ロー 死の外科医 頂上戦争後 ハートの海賊団船長
バギー 千両道化 頂上戦争後 四皇・クロスギルド
エドワード・ウィーブル 白ひげJr. 頂上戦争後 インペルダウンに収監

なお、海軍中将モモンガは七武海ではなく海軍側の人物です。七武海の招集や監視の場面に何度も登場するため混同されやすいのですが、メンバーではありません。

王下七武海のメンバーを一人ずつ解説

ジュラキュール・ミホーク

世界最強の剣士とされる人物で、初期メンバーの一人です。七武海に入る前の懸賞金は20億9000万ベリーだったことが明かされており、制度撤廃後にかけられた懸賞金は35億9000万ベリーです。撤廃後はクロコダイル、バギーとともにクロスギルドを結成しました。

サー・クロコダイル

アラバスタ王国を乗っ取ろうとしたバロックワークス社の社長です。ルフィに敗れたことで七武海の称号を剥奪され、これが作中で最初の欠員となりました。インペルダウンに収監されますが、頂上戦争の混乱に乗じて脱獄しています。制度撤廃後の懸賞金は19億6500万ベリー。クロスギルドの発起人にあたる人物です。

ドンキホーテ・ドフラミンゴ

ドレスローザの国王として君臨していた七武海です。裏では武器や人身売買の元締めとして世界の裏側を握っていました。ルフィに敗れたことで地位を失い、単行本80巻・第801話前後で七武海の座を退いています。現在はインペルダウンに収監されています。

バーソロミュー・くま

元革命軍幹部という異例の経歴を持つ七武海です。政府の兵器パシフィスタの原型として体を改造され、意志を持たない状態にされました。単行本第1104話「ありがとう、お父さん」で、娘のジュエリー・ボニーと再会する場面が描かれています。

ゲッコー・モリア

スリラーバークで影を操り、屍兵の軍団を作り上げていた七武海です。ルフィに敗れたのち、頂上戦争の終盤でドフラミンゴの襲撃を受け、七武海から外れます。単行本92巻・第925話「ブランク」で再登場し、その後ハチノスで黒ひげ勢力と衝突しました。

ボア・ハンコック

唯一の女性メンバーで、九蛇海賊団の船長かつアマゾン・リリーの皇帝です。制度撤廃後も海軍の追撃を退けており、懸賞金は16億5900万ベリーとされています。

ジンベエ

元魚人海賊団の船長で、七武海のなかでは唯一、自ら地位を捨てた人物です。白ひげへの恩義から頂上戦争に参戦するため、単行本54巻前後で七武海を辞しています。のちに麦わらの一味へ加わり、現在の懸賞金は11億ベリーです。

マーシャル・D・ティーチ

ポートガス・D・エースを政府に引き渡した功績によって、クロコダイルの空席に入りました。ただし目的はインペルダウンへの潜入で、頂上戦争の最中に自ら七武海を抜けています。現在は四皇の一角で、懸賞金は39億9600万ベリー。歴代の七武海で最も高い額です。

トラファルガー・ロー

海賊100人分の心臓を政府に提出して七武海入りした人物です。ルフィと同盟を組んだことで政府と対立し、単行本72巻・第713話前後で七武海の資格を失いました。現在の懸賞金は30億ベリーです。

バギー

頂上戦争後に加入した一人です。もともとは東の海の小物海賊でしたが、周囲の誤解が積み重なった結果、制度撤廃後にはクロスギルドの代表と見なされ、四皇に数えられるまでになりました。懸賞金は31億8900万ベリーです。

エドワード・ウィーブル

自ら白ひげの息子を名乗る人物で、頂上戦争後に加入しました。加入時点での懸賞金は4億8000万ベリーです。制度撤廃後はインペルダウンに収監されています。

王下七武海が撤廃されたのは何巻何話?

制度の撤廃は、世界会議(レヴェリー)で決まりました。

巻・話 出来事
90巻 第908話 世界会議が開幕。アラバスタのコブラ王とドレスローザのリク王が七武海撤廃を議案にかける流れが描かれる
95巻 第956話「ビッグ・ニュース」 七武海制度の撤廃が新聞で報じられる
95巻 第956話 海軍が元七武海の掃討に動き出す。ミホークのもとへ軍艦が向かう

議案を出したのは、いずれも七武海によって国を壊された当事国でした。クロコダイルに乗っ取られかけたアラバスタと、ドフラミンゴに国を奪われたドレスローザです。制度の被害者が制度そのものを終わらせるという構図になっています。

撤廃によって全メンバーは称号と権限を失い、ふたたび懸賞金のかかった一海賊に戻りました。この時点で残っていたのはミホーク、ハンコック、バギー、ウィーブル、くまの5人です。

史実では? 七武海のモデルになった私掠船制度

ここからが差別化パートです。国家が海賊に免許を与えて敵の船を襲わせるという仕組みは、歴史上に実在しました。私掠船(プライベティア)制度です。

私掠免許とは何か

私掠船とは、戦争状態にある国の政府から、敵国の船を攻撃してその船や積み荷を奪う許可を得た民間の船を指します。政府は民間船に対して私掠免許(レター・オブ・マーク)と呼ばれる特許状を発行しました。

正規の海軍を維持するには莫大な費用がかかります。そこで国家は、民間の武装船に敵国船の略奪を許可し、戦果の一部を受け取るという方法を取りました。初期には国王や貴族が出資者として名を連ねる共同持株会社が組まれ、17世紀以降は国家が担保を前納させることで統制を強めています。

私掠船の年表

年代 出来事
1243年 イングランド王ヘンリー3世が最初の許可を出したとされる
16世紀中頃 フランス・イングランドの私掠船がカリブ海のスペイン航路を襲撃
1569年 オラニエ公ウィレム1世がオランダの私掠免許状を発行
1581年 フランシス・ドレークがエリザベス1世からナイトに叙せられる
1585年から1604年 英西戦争。エリザベス1世治下のイングランドが私掠を積極的に奨励
1674年 ヘンリー・モーガンがナイト爵を与えられ、ジャマイカ副総督に任命される
1775年から アメリカ独立戦争で約1500隻が私掠船として参加
1856年 パリ宣言によりヨーロッパ列強が私掠船の利用を放棄
1907年 ハーグ平和会議で武装商船は軍艦として登録すべきと定められ、私掠の慣習が消滅

フランシス・ドレークとヘンリー・モーガン

私掠船制度が七武海とどれほど似ているかは、この2人を見るとよく分かります。

フランシス・ドレークはエリザベス朝イングランドの航海者であり、私掠船の船長でした。イングランド人として初めて世界一周を達成し、スペイン船から奪った財宝によって富豪になっています。そして1581年、女王エリザベス1世からナイトの称号を授けられました。スペインから見れば単なる海賊が、イングランドでは英雄として叙勲されたわけです。

ヘンリー・モーガンはウェールズ出身の私掠船長で、1660年代からジャマイカのポート・ロイヤルを拠点に、イングランド政府の私掠免状を受けてスペイン帝国の船や植民地を襲撃しました。そして1674年、ナイト爵を与えられると同時にジャマイカ副総督に任命されています。海賊でありながら植民地の統治側に回り、最後はベッドの上で生涯を終えました。

手配を消してもらい、略奪の一部を国に納め、国家の敵だけを襲う。この条件は作中の王下七武海とほぼ同一です。作品の設定として作られたものではなく、実際に数百年にわたって機能していた制度が下敷きになっています。

作者自身が七武海と私掠船を結びつけている

この対応は読者側の推測にとどまりません。作者は単行本52巻のSBSで、キャラクターの名前の由来を説明する際にウィリアム・レ・ソーベッジという人物を「イギリスのプライベーティア」と紹介し、そのうえで「プライベーティアっていうのは、七武海みたいな海賊だと思ってください」と補足しています。プライベティアとは私掠船のことです。七武海が実在の私掠船制度を下敷きにしていることを、作者自身が読者向けに説明した形になります。

制度が終わった理由も似ている

私掠船制度は1856年のパリ宣言で放棄されました。理由は単純で、便利すぎたからです。戦時に発行された免許は戦争が終わっても回収しきれず、免許を持つ者がそのまま海賊化する例が絶えませんでした。国家が制御できない武力を国家自身が生み出してしまう、という構造上の欠陥です。

作中の七武海も、政府の抑止力として置かれながら、クロコダイルは国を乗っ取ろうとし、ドフラミンゴは裏社会を支配し、黒ひげは制度を利用して大監獄に潜入しました。撤廃の議案を出したのが被害国だったという点まで含めて、史実の顛末をなぞる形になっています。

漫画と史実の違い

項目 王下七武海 私掠船制度
認可する主体 世界政府 各国の政府・国王
認可の対象 7人の大海賊 民間の武装船。数百隻規模に及ぶ場合もあった
義務 略奪品の一部を政府に納める 戦果の一部を国庫や出資者に納める
特権 指名手配の取り消しと配下への恩赦 敵国船への攻撃が合法とされ、海賊として裁かれない
目的 四皇など他勢力への抑止力 海軍を持たない国が敵国の通商を破壊する
終わり方 被害国の議案により世界会議で撤廃 1856年のパリ宣言で列強が放棄

なぜ七武海はこの形で描かれたのか

王下七武海は、正義と悪の境界を制度として曖昧にする装置です。同じ行為が、免許を持っているかどうかだけで英雄にも犯罪者にもなる。この構造そのものが作品の主題と噛み合っています。

史実の私掠船も、まったく同じ矛盾を抱えていました。ドレークはイングランドでは提督として叙勲され、スペインでは海賊と呼ばれました。どちらの見方が正しいかは、どの国の記録を読むかで決まります。

七武海が撤廃されたあと、元メンバーたちは四皇になったり、投獄されたり、別の組織を立ち上げたりと、それぞれの道を進みました。政府の枠から外れた瞬間に各自の本性が表に出るという展開は、免許を失った私掠船員が海賊に戻っていった歴史とよく似ています。制度が人を縛っていたのではなく、制度が人の立場を言い換えていただけだった、という描き方です。

王下七武海に関するよくある質問

王下七武海とは何ですか?

世界政府が公認した7人の大海賊です。略奪品の一部を政府に納める代わりに指名手配を取り消され、海賊行為が黙認されていました。海軍本部・四皇と並ぶ三大勢力の一角とされています。

王下七武海の歴代メンバーは誰ですか?

ミホーク、クロコダイル、ドフラミンゴ、くま、モリア、ハンコック、ジンベエの初期7人に、黒ひげ、ロー、バギー、ウィーブルを加えた11人が確認されています。

七武海が撤廃されたのは何巻何話ですか?

単行本90巻・第908話で世界会議の議案として動き、95巻・第956話「ビッグ・ニュース」で撤廃が公表されます。

誰が七武海の撤廃を提案したのですか?

アラバスタ王国のコブラ王とドレスローザ王国のリク王です。いずれも七武海に国を壊されかけた当事国の王でした。

撤廃されたとき七武海は何人残っていましたか?

ミホーク、ハンコック、バギー、ウィーブル、くまの5人です。クロコダイル、ドフラミンゴ、モリア、ジンベエ、黒ひげ、ローはすでに脱落していました。

最初に七武海を外れたのは誰ですか?

サー・クロコダイルです。アラバスタでルフィに敗れたことで称号を剥奪されました。その空席にマーシャル・D・ティーチが入っています。

七武海のなかで一番懸賞金が高いのは誰ですか?

マーシャル・D・ティーチの39億9600万ベリーです。次いでミホークの35億9000万ベリー、バギーの31億8900万ベリーとなっています。

モモンガは七武海のメンバーですか?

違います。モモンガは海軍中将で、七武海の招集や監視を担当する側の人物です。七武海の会合の場面に登場するため混同されることがあります。

七武海のモデルになった制度はありますか?

私掠船制度です。国家が発行する私掠免許によって、民間船が敵国の船を襲うことを合法とした仕組みで、13世紀から19世紀まで実在しました。

実在の私掠船員で有名なのは誰ですか?

フランシス・ドレークとヘンリー・モーガンです。ドレークは1581年にエリザベス1世からナイトに叙せられ、モーガンは1674年にナイト爵とジャマイカ副総督の地位を得ています。

まとめ

  • 歴代の王下七武海として確認できるのは11人。初期7人と途中加入の4人
  • 最初の欠員はクロコダイルで、その席に黒ひげが入った
  • 撤廃の議案は90巻・第908話で動き、95巻・第956話で公表された
  • 提案したのは七武海に国を壊されたアラバスタとドレスローザの王
  • モデルは実在の私掠船制度。1856年のパリ宣言で放棄された

国家が海賊に免許を与え、その海賊を制御しきれなくなって制度ごと捨てる。この流れは作品の創作ではなく、数百年かけて実際に起きたことです。七武海の顛末を追うと、歴史がすでに一度出した答えをなぞっていることが見えてきます。

続きは単行本で

記事内で触れた『ONE PIECE』90巻は、Amazonで確認できます。

Amazonで『ONE PIECE』90巻を見る

当サイトはAmazonアソシエイト・プログラムの参加者です。

この記事について

執筆・編集: マンガノシラベ編集部
公式コミックスおよび公開されている史料をもとに作成しています。内容に誤りを見つけられた場合はお問い合わせよりご連絡ください。