エースのタトゥーASCEの意味は?Sとサボ・白ひげマークを検証【ONE PIECE】
この記事には『ONE PIECE』単行本59巻までの頂上戦争編の展開と、史実にもとづく解説が含まれます。
『ONE PIECE』の白ひげ海賊団2番隊隊長、ポートガス・D・エース。ルフィの義兄であり、マリンフォード頂上戦争で命を落とした人物です。
この記事では、エースの死亡が何巻何話なのかを確認したうえで、検索されることの多い二つのタトゥーと、名言として語られる場面を整理します。腕の「ASCE」というつづりには理由があり、背中のマークにも意味があります。あわせて、実在した海賊の入れ墨文化と公開処刑の歴史も調べました。エースの処刑がなぜ世界に中継される形で描かれたのか、その背景が見えてきます。
結論
- エースは死亡します。単行本59巻の第574話「ポートガス・D・エース死す」で描かれます。
- 倒したのは海軍本部大将の赤犬(サカズキ)です。ルフィをかばって攻撃を受けました。
- 腕のASCEはつづりの間違いではありません。Sに重ねられたバツ印は、義兄弟サボの海賊旗のマークです。
ポートガス・D・エースのプロフィール

| 名前 | ポートガス・D・エース |
|---|---|
| 異名 | 火拳のエース |
| 所属 | 白ひげ海賊団 2番隊隊長 |
| 能力 | メラメラの実(自然系) |
| 関係 | ルフィとサボの義兄弟。ルフィの兄 |
| タトゥー | 背中に白ひげ海賊団のマーク、左腕にASCE |
| 死亡 | 単行本59巻 第574話 |
エースは白ひげ海賊団の隊長でありながら、その出自が物語の核心に関わる人物です。頂上戦争が起きたのも、この出自が公になったことが引き金でした。
エースの死亡は何巻何話?
エースの死亡が描かれるのは単行本59巻の第574話です。話のタイトルはそのまま「ポートガス・D・エース死す」となっています。
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 捕縛 | エースが海軍に捕らえられ、処刑が決定する |
| 開戦 | 白ひげ海賊団とルフィがマリンフォードへ乗り込み、頂上戦争が始まる |
| 救出 | ルフィが処刑台に到達し、エースの手錠を外すことに成功する |
| 死亡 | 逃走中、赤犬がルフィを狙った攻撃をエースが身を挺して受ける |
注目すべきは、エースが一度は救出に成功しているという点です。処刑台から助け出され、ルフィと並んで走り出したところまでは、エースは自由の身になっていました。
エースを倒したのは誰?
エースの命を奪ったのは海軍本部大将の赤犬(サカズキ)です。
脱出の途中、赤犬はエースの出自を持ち出して挑発します。エースは足を止めて振り返り、そこへ赤犬がルフィを狙って攻撃を仕掛けました。エースはルフィをかばい、腹を貫かれます。
マグマの能力による攻撃は、炎を操るエースの能力では防げませんでした。処刑台では死なず、逃げ切る寸前で弟をかばって死ぬという形になっています。
エースの背中のタトゥーは白ひげのマーク
エースの背中には、白ひげ海賊団のマークが大きく入れられています。
海賊にとって、背中に船のマークを背負うことは所属の表明です。エースが白ひげ海賊団に入るまでの経緯を考えると、この背中のマークはただの所属証ではありません。
エースはもともと白ひげを倒しにいった側でした。何度も挑み、そのたびに退けられ、最終的に白ひげの下に入ります。倒そうとした相手のマークを背負っているという事実そのものが、エースがそこで得たものの大きさを示しています。
なお、この背中のマークは海外版の刊行に際してデザインが変更された経緯があることが知られています。
エースの腕のタトゥーASCEとSの意味
もうひとつのタトゥーが、左腕に入れられた「ASCE」です。Sの上にバツ印が重ねられ、Cの中央には点が打たれています。
なぜACEではなくASCEなのか
初出当時、多くの読者はこれをつづりの間違いだと受け取りました。ACEと書くべきところにSが混じっているように見えるためです。
しかし、これは間違いではありません。Sに重ねられたバツ印は、義兄弟であるサボが自分の海賊旗として使っていたマークそのものです。サボは第587話で船出をする際、Sにドクロを組み合わせたデザインの海賊旗を掲げていました。
| 文字 | 意味 |
|---|---|
| A | エース(ACE)のA |
| Sにバツ | サボの海賊旗のマーク |
| C | ACEのC |
| E | ACEのE |
つまりエースは、自分の名前のなかにサボの旗を挟み込む形で腕に刻んでいたことになります。失った義兄弟を、自分の名前の一部として持ち歩いていたという読み方です。
扉絵ではACEになっている
ややこしいのは、第596話の扉絵ではエースの左腕のタトゥーが「ACE」と描かれている点です。ここにSは入っていません。
この違いについて、作者の尾田栄一郎氏は2022年8月10日放送の『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ)に出演した際、扉絵は世界線が違うという趣旨の説明をしています。扉絵シリーズは本編とは別の世界を描いたものであり、そこではサボを失っていない、という含みを持たせた回答でした。
本編でSにバツが刻まれているのは、サボがいなくなったからです。扉絵にSがないのは、そこではサボが生きているからだと読むことができます。
エースの名言として語られる場面
エースの言葉が名言として挙げられるのは、その多くが第574話の最期の場面に集中しています。
最期の言葉
致命傷を負ったエースが仲間たちとルフィに向けて残した最後の言葉は、自分が生まれてきてよかったのかという問いへの答えでした。第574話でエースは「愛してくれて…ありがとう」と告げて息絶えます。
エースは長いあいだ、自分の出自に苦しんできました。自分は生まれてきてよかったのかという問いを抱え続け、名を上げることでその答えを得ようとしていました。
その答えが、名声ではなく、愛されていたという事実のほうにあったと気づく。ここがこの場面の核心です。
白ひげとのやり取り
もうひとつよく挙げられるのが、白ひげとの関係を示す場面です。頂上戦争のなかで白ひげはエースを息子と呼びます。血のつながりではなく、選んで結ばれた関係のほうを本物として扱う姿勢です。
エースが最期にたどり着いた答えは、この呼びかけと直接つながっています。求めていたのは自分の価値を証明することではなく、誰かに必要とされていたという確認だったという構図です。
ルフィに向けた言葉
エースが弟へ向けた言葉も繰り返し引用されます。強くなれという励ましではなく、自分がいなくなったあとをどう生きるかについて託す内容でした。エースの死が、ルフィが二年の修行期間を経て再出発する直接の理由になっていきます。
史実では? 海賊の入れ墨と公開処刑
エースをめぐる二つの要素、入れ墨と公開処刑には、どちらも実在の歴史的な背景があります。
タトゥーという言葉の由来
英語のタトゥーは、タヒチ語で入れ墨を意味する「タタウ(tatau)」を語源とします。
1769年、クック船長はタヒチに上陸し、現地の男女が身体に入れ墨を入れていることを航海記で紹介しました。ヨーロッパが入れ墨を再発見したのは、1771年のクック船長による南洋諸島探検からの帰還であるとされています。
つまり、西洋の船乗りが身体に絵を刻む文化は、太平洋航路を通じて持ち帰られたものでした。船乗りにとって入れ墨は、どこへ行き、何を経験したかを身体に記録する手段になっていきます。所属や誓いを刻むという発想は、その延長にあります。
エースが白ひげ海賊団のマークを背に負い、失った義兄弟の旗を腕に刻むという描き方は、この船乗りの文化と正確に重なっています。
ロンドンの処刑ドック
もうひとつが公開処刑です。ロンドンのテムズ川北岸、ワッピングには処刑ドック(Execution Dock)と呼ばれる場所がありました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | ロンドン、テムズ川北岸のワッピング |
| 使用期間 | 400年以上にわたって使用された |
| 対象 | 海賊、船上の反乱者、密輸者 |
| 執行者 | イギリス海軍本部(Admiralty) |
| 特徴 | 絞首台は満潮線より下に建てられた。海の管轄の境界を象徴する |
死刑囚は監獄から群衆のあいだを歩かされ、川沿いの酒場を通り抜けて絞首台まで連れて行かれました。処刑は見物の対象であり、群衆が集まることが前提でした。
キャプテン・キッドの処刑
この場所で処刑された海賊のなかでもっとも有名なのが、ウィリアム・キッドです。処刑は1701年5月23日に行われました。
キッドの絞首刑は一度失敗しています。最初の試みでロープが切れ、生きたままテムズの泥に落ちました。二度目でようやく執行されています。
さらに問題はその後でした。遺体はタールを塗られ、鉄の檻に入れられてテムズ川の河口に吊るされ、3年ものあいだ晒され続けました。ロンドンへ入る船乗りが最初に目にするものが、その腐敗していく遺体だったことになります。
これは見せしめです。海賊がどうなるかを、実物で示し続けるための処置でした。
マリンフォードの処刑との対応
エースの処刑は、公開処刑として設定されていました。世界中に知らせたうえで実行するという形式です。目的は一人の海賊を殺すことではなく、海軍の力を世界に示すことにありました。
この構図は、処刑ドックで行われていたことと同じです。処刑そのものよりも、それを誰が見ているかのほうが重要だという設計になっています。作中で処刑の中継が繰り返し映されるのは、この歴史的な機能を踏まえたものだと考えられます。
漫画と史実の違い
| 項目 | 『ONE PIECE』 | 史実 |
|---|---|---|
| 入れ墨の意味 | 所属と絆の証。船のマークと義兄弟の旗 | 船乗りの文化として実在。所属や経験を身体に刻む習慣があった |
| タトゥーの語源 | 作中に言及はない | タヒチ語の「タタウ」に由来。1769年にクック船長が紹介した |
| 公開処刑 | マリンフォードで世界に中継される | ロンドンの処刑ドックで400年以上にわたり群衆の前で執行された |
| 処刑後 | 戦争に発展し、処刑自体は失敗する | 遺体をタールで固め鉄檻に入れて河口に晒す例があった |
| 有名な処刑 | エースの処刑が戦争の引き金になる | ウィリアム・キッドが1701年5月23日に処刑された |
大きく違うのは結末です。史実の公開処刑は、ほぼ例外なく執行されました。処刑を止めるために艦隊が乗り込んでくるという事態は起きていません。
頂上戦争は、その史実の構図を反転させた場面だといえます。見せしめのために用意された舞台に、見せしめられる側が真正面から乗り込んでくる。エースが最終的に死ぬことで結果は史実に戻りますが、途中の展開は史実にはあり得なかったものです。
なぜエースは死ななければならなかったのか
エースの死は、『ONE PIECE』の展開のなかでも最大級の転換点です。理由はいくつか考えられます。
ひとつは、ルフィが一度完全に打ちのめされる必要があったことです。それまでルフィは、困難はあっても最後には仲間を救ってきました。手が届いたのに救えなかったという経験がここで初めて起き、そこから二年の修行期間へつながります。
もうひとつは、エース自身の問いに答えを出すためです。生まれてきてよかったのかという問いは、生きているあいだに他人から与えられて解決するものではありませんでした。死の間際に、名声でも力でもなく、愛されていたという事実のほうに答えがあったと気づく。この順序でなければ成立しない結末です。
そして、白ひげという時代の終わりを示す役割もありました。エースの死と白ひげの死は同じ戦争のなかで起き、そこから大海賊時代が次の段階へ移ります。ひとりの隊長の死が時代を動かすという形は、実在の海賊史で処刑が持っていた象徴的な機能とも重なります。
エースに関するよくある質問
エースが死亡するのは何巻何話ですか?
単行本59巻の第574話です。話のタイトルは「ポートガス・D・エース死す」です。
エースを殺したのは誰ですか?
海軍本部大将の赤犬(サカズキ)です。逃走中にルフィを狙った攻撃を、エースが身を挺してかばい、腹を貫かれました。
エースは処刑台で死んだのですか?
違います。ルフィが処刑台に到達して手錠を外し、救出には成功しています。死亡したのはその後、脱出の途中でした。
エースの腕のタトゥーASCEは誤字ですか?
誤字ではありません。Sに重ねられたバツ印は、義兄弟のサボが第587話で船出する際に掲げた海賊旗のマークです。
ASCEのSはサボのSですか?
サボの海賊旗のマークです。Sにドクロを組み合わせたデザインの旗をサボが使っており、そのマークをエースが自分の名前のなかに刻んでいます。
扉絵でACEになっているのはなぜですか?
第596話の扉絵では左腕のタトゥーがACEになっています。作者の尾田栄一郎氏は2022年8月10日放送の『ホンマでっか!?TV』で、扉絵は世界線が違うという趣旨の説明をしています。
エースの背中のタトゥーは何ですか?
白ひげ海賊団のマークです。エースはもともと白ひげを倒そうとしていた側であり、その相手のマークを背負っているという経緯があります。
エースの最期の言葉は何ですか?
第574話で、愛してくれてありがとうという趣旨の言葉を残して息絶えます。自分が生まれてきてよかったのかという長年の問いに対する答えが、この一言に置かれています。
タトゥーという言葉はどこから来ましたか?
タヒチ語で入れ墨を意味する「タタウ」が語源です。1769年にクック船長がタヒチに上陸し、航海記で紹介したことがヨーロッパへの伝播のきっかけとされています。
海賊の公開処刑は実際にありましたか?
ありました。ロンドンのワッピングにある処刑ドックでは、400年以上にわたって海賊や反乱者が群衆の前で絞首されています。1701年5月23日に処刑されたウィリアム・キッドの遺体は、鉄檻に入れられて3年間テムズ川の河口に晒されました。
まとめ
- エースの死亡は単行本59巻の第574話「ポートガス・D・エース死す」
- 倒したのは海軍本部大将の赤犬。ルフィをかばって攻撃を受けた
- 背中のタトゥーは白ひげ海賊団のマークで、所属と経緯の証
- 腕のASCEは誤字ではなく、Sのバツ印はサボの海賊旗のマーク
- 船乗りの入れ墨文化も海賊の公開処刑も史実に実在する
身体に刻んだマークと、見せしめとしての処刑。エースという人物をめぐる要素は、どちらも実在の海賊史に土台があります。史実では処刑がそのまま執行されたのに対し、頂上戦争ではそこに艦隊が乗り込んでくる。その一点だけが違うという読み方をすると、この編の描かれ方が違って見えてきます。
続きは単行本で
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この記事について
執筆・編集: マンガノシラベ編集部
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