項翼(こうよく)は死亡せず生存|651話時点で将軍・莫耶刀と楚の雷轟・史実に実在しない創作人物【キングダム】
この記事には『キングダム』本編の展開と、史実にもとづく解説が含まれます。連載の進行状況は2026年8月時点のものです。
『キングダム』の楚国で、信と同世代の武将として描かれているのが項翼(こうよく)です。楚の雷轟(そのらいごう)の異名を持ち、名刀・莫耶刀を振るう若き将軍として、信のライバル格に位置づけられています。
この記事では、項翼が作中で死亡しているのかを確認し、これまでの歩みを整理します。あわせて、項という姓が史実で何を意味するのか、そして莫耶刀という刀の名前がどこから来ているのかも調べました。結論から言えば、項翼は史実に実在しません。ただし項一族そのものは実在します。
結論
- 項翼は2026年8月時点で死亡していません。死亡シーンは描かれておらず、最期の巻数・話数も存在しません。
- 初登場は単行本24巻あたりです。第651話の時点では白麗とともに将軍へ昇格しています。
- 史実に項翼という人物の記録はありません。『キングダム』の創作です。ただし同じ項一族の項燕、項梁、項羽は実在します。
項翼のプロフィール

| 名前 | 項翼(こうよく) |
|---|---|
| 所属 | 楚国 |
| 異名 | 楚の雷轟 |
| 武器 | 莫耶刀(ばくやとう)。五大宝剣のひとつとされる |
| 初登場 | 単行本24巻あたり。第253話で信と遭遇する |
| 現在の階級 | 将軍。第651話の時点で昇格が確認できる |
| 関係の深い人物 | 白麗(同世代の楚の武将)、媧燐(楚の大将軍) |
| 史実のモデル | 存在しない。『キングダム』の創作人物 |
項翼は、信・蒙恬・王賁と同じ世代として設計された人物です。性格も直情的で好戦的、正面からぶつかっていく戦い方をする点で信とよく似ています。作者が意図的に鏡像のような人物を楚に置いたと読める配置です。
項翼は死亡する? 現在の生存状況
結論として、項翼は死亡していません。2026年8月時点の連載で死亡は描かれておらず、「何巻何話で死亡」という情報は存在しません。
検索で死亡が疑われる理由は、主に次の3点だと考えられます。
- 楚は史実で秦に滅ぼされる国であり、楚の武将は最終的に敗れる側にいる
- 信との因縁が未決着のまま長く残っている
- 『キングダム』は主要人物でも容赦なく退場させる作品である
ただし、これらはいずれも予想の材料でしかありません。項翼は史実に存在しない人物なので、結末が史実に縛られることもありません。どう描かれるかは完全に作品次第です。
| 項目 | 状況 |
|---|---|
| 生死 | 2026年8月時点で生存 |
| 死亡シーン | 描かれていない |
| 最期の巻数・話数 | 存在しない |
| 現在の階級 | 将軍 |
| 史実による結末の縛り | なし。実在しない人物のため |
項翼のこれまでの歩み
信との出会い
項翼が初めて信と顔を合わせるのは、秦と楚の国境での小競り合いです。第253話にあたるこの場面では、双方まだ千人将の立場でした。互いの力量を認め合ったこの出会いが、その後の因縁の起点になっています。
合従軍編での躍進
項翼が大きく動くのは合従軍編です。楚軍の一員として秦へ攻め込み、この戦いのなかで千人将から五千人将へと階級を上げていきます。
特に大きいのが、楚の臨武君が蒙武に討たれたあとの展開です。指揮官を失った楚軍で、媧燐は項翼に第一軍の将を任せました。項翼はそのまま秦の騰を討つべく最前線へ突撃していきます。若い武将が一軍の頭に据えられる異例の抜擢でした。
将軍への昇格
その後、項翼は白麗とともに将軍へと昇格します。第651話の時点でこの立場が確認できます。
信、蒙恬、王賁が秦で将軍になっていく流れと並行して、楚でも同世代が上がってきている。この構図が示すのは、秦と楚の決戦が世代同士のぶつかり合いとして用意されているということです。
莫耶刀とは何か
項翼の武器である莫耶刀は、五大宝剣のひとつとされる名刀です。斬れば傷が癒えないという設定が語られます。
この名前には元があります。中国に古くから伝わる干将・莫耶(かんしょう・ばくや)の説話です。
干将・莫耶の説話
『呉越春秋』の闔閭内伝などに記された話では、呉王の闔閭が名工の干将に剣を作らせました。ところが炉の熱が思うように上がらず、作業が滞ります。
そのとき干将の妻である莫耶が、自らの髪と爪を切って炉に投じたと伝えられます。これによって剣は完成し、2振りのうち陽の剣を干将、陰の剣を莫耶と名づけました。
なお伝承には複数の版があります。『捜神記』では呉王ではなく楚王が剣を求めた話になっており、制作の過程よりもその後の復讐譚が中心に語られます。項翼が楚の武将であることを考えると、楚王版の伝承を意識した命名の可能性もあります。
史実では? 項翼は実在するのか
史実に項翼という人物の記録はありません。『史記』などの史書にこの名は登場せず、『キングダム』の創作人物と考えられます。
実在する項一族
一方で、項という姓は史実で非常に重い意味を持ちます。楚の代々の将軍家であり、秦の滅亡にまで関わっていく一族だからです。
| 人物 | 関係 | 史実での位置づけ |
|---|---|---|
| 項燕(こうえん) | 楚の大将軍 | 紀元前225年、秦の李信が率いた20万の軍を破ったとされる。紀元前224年から223年ごろに王翦の軍に敗れて命を落とし、楚は滅亡した |
| 項梁(こうりょう) | 項燕の子 | 秦末の反乱で楚の再興を掲げて挙兵した |
| 項羽(こうう) | 項燕の孫 | のちに西楚の覇王を称し、劉邦と天下を争った |
つまり項一族は、秦に滅ぼされた側でありながら、最終的にその秦を倒す側に回った家系です。項燕が敗れ、その孫の項羽が秦を滅ぼす。『キングダム』が描いている統一事業の、その先の話がここにあります。
李信の大敗について
史実で有名なのが、紀元前225年の楚遠征です。始皇帝が楚を滅ぼすのに必要な兵数を問うたところ、李信は20万で足りると答え、王翦は60万が必要だと答えました。始皇帝は若い李信を信じて20万を託します。
結果、秦軍は楚軍の追撃を受けて大敗しました。この敗戦は『キングダム』の主人公・信にとって、避けられない試練として待ち構えています。
ただし注意点があります。このとき李信を破った楚軍の指揮官が項燕であったと明記した一次史料は確認されていません。項燕の名と結びつけて語られることが多いものの、そこは慎重に扱うべき部分です。
名前の付け方に見える設計
作中の項翼という名前は、実在の項一族の名前と並べると規則性が見えてきます。
| 名前 | 意味 | 実在 |
|---|---|---|
| 項燕 | 燕はツバメ | 実在 |
| 項翼 | 翼はツバサ | 創作 |
| 項羽 | 羽はハネ | 実在 |
鳥にちなんだ名が並び、しかも指す範囲が鳥そのものから翼、羽へと小さくなっていきます。創作人物である項翼を、実在の2人のあいだに自然に置くための命名だと考えられます。
漫画と史実の違い
| 項目 | 『キングダム』 | 史実 |
|---|---|---|
| 項翼 | 楚の将軍。信と同世代のライバル | 記録なし。創作人物 |
| 項燕 | 作中でまだ本格的に姿を現していない | 楚の大将軍。紀元前224年から223年ごろに敗死 |
| 李信との関係 | 信は将軍として楚と戦う流れにある | 紀元前225年、李信の20万が楚に大敗した |
| 楚の結末 | 作中ではまだ滅亡していない | 紀元前223年に秦へ滅ぼされた |
| 莫耶刀 | 五大宝剣のひとつ。項翼の愛刀 | 干将・莫耶の説話に由来する名。実在の刀としての記録はない |
| 項一族のその後 | 作中では描かれていない | 項燕の孫・項羽が秦を滅ぼす側に回った |
キングダムで死亡した主要キャラを整理する
項翼が生存している一方で、『キングダム』では多くの主要人物がすでに退場しています。巻数と話数が確認できるものを挙げておきます。
| 人物 | 巻数・話数 | 結末 |
|---|---|---|
| 王騎 | 16巻172話 | 馬陽の戦いで龐煖の奇襲を受け、致命傷を負う |
| 呉慶 | 7巻72話 | 蛇甘平原の戦いで麃公との一騎打ちに敗れる |
| 麃公 | 30巻325話 | 合従軍編の函谷関防衛戦で龐煖に討たれる |
| 紫伯 | 37巻396話 | 著雍の戦いで王賁に討たれる |
| 桓騎 | 69巻752話 | 趙国深部での包囲戦で討ち取られる |
こうして並べると、主人公と関わりの深い人物ほど、印象的な場面で退場していることが分かります。項翼が信のライバルとして描かれ続けている以上、決着の場面はいずれ用意されると見るのが自然です。
なぜ項翼はこのように描かれたのか
項翼という人物には、明確な役割があります。それは史実の項燕と、その孫である項羽をつなぐ橋渡しです。
史実の項燕は、まだ『キングダム』本編に姿を現していません。しかし楚との決戦は必ず来ます。そのとき、いきなり大将軍が出てくるより、若い世代の項一族を先に描いておいたほうが、読者にとって楚という国が身近になります。
そして項翼は、信とほとんど同じ性格をしています。直情的で、正面からぶつかり、部下に慕われる。敵国に主人公とよく似た若者を置くことで、どちらが勝ってもおかしくないという緊張が生まれます。
史実に存在しないという点も重要です。項燕は敗れて死ぬと決まっており、項羽は秦を倒すと決まっている。そのあいだに、結末が決まっていない人物を1人置く。項翼の立ち位置は、物語に自由な余地を残すための工夫でもあります。
項翼に関するよくある質問
項翼は死亡しますか?
2026年8月時点で死亡していません。死亡シーンは描かれておらず、何巻何話で死亡したという情報は存在しません。
項翼の初登場は何巻ですか?
単行本24巻あたりです。第253話で、秦と楚の国境で信と遭遇する場面が最初の接点になります。
項翼は史実に実在しますか?
実在しません。『史記』などの史書に項翼という名の記録はなく、『キングダム』の創作人物です。
項翼は項燕の息子ですか?
作中で明確な血縁関係は示されていません。同じ項一族であることは名前から推測できますが、親子であるという設定は確認できていません。
項翼と項羽の関係は何ですか?
項羽は実在の人物で、項燕の孫にあたります。項翼は創作人物のため、直接の血縁は作中で示されていません。名前が鳥にちなんで並んでいる点から、一族として設計されていると読めます。
莫耶刀とはどんな刀ですか?
項翼が使う五大宝剣のひとつです。名前は中国に伝わる干将・莫耶の説話に由来します。呉王の求めに応じて名工の干将が剣を打ち、妻の莫耶が髪と爪を炉に投じたと伝えられる話です。
項翼の異名は何ですか?
楚の雷轟です。直情的で正面から突撃する戦い方が、この異名につながっています。
項翼は今どの階級ですか?
将軍です。第651話の時点で、白麗とともに将軍へ昇格していることが確認できます。
史実の項燕はどうなりましたか?
紀元前224年から223年ごろ、王翦が率いる秦軍に敗れて命を落としました。この敗戦によって楚は滅亡しています。
史実で李信は楚に負けたのですか?
負けています。紀元前225年、李信は20万の軍で楚へ攻め込みましたが大敗しました。その後、王翦が60万の軍を率いて楚を滅ぼしています。
まとめ
- 項翼は2026年8月時点で死亡しておらず、最期の巻数・話数は存在しない
- 初登場は単行本24巻あたり。合従軍編で頭角を現し、第651話の時点では将軍
- 異名は楚の雷轟。武器の莫耶刀は干将・莫耶の説話に名の由来がある
- 史実に項翼の記録はなく創作人物。ただし項燕・項梁・項羽の項一族は実在する
- 史実では紀元前225年に李信が楚へ大敗し、紀元前223年に楚が滅亡している
結末が決まっていない人物を、結末が決まっている一族のなかに置く。項翼という設定は、史実をなぞりながらも物語としての緊張を保つための、うまい配置になっています。信との決着がどう描かれるかは、楚との決戦を待つほかありません。
この記事について
執筆・編集: マンガノシラベ編集部
公式コミックスおよび公開されている史料をもとに作成しています。内容に誤りを見つけられた場合はお問い合わせよりご連絡ください。
