伊之助の母親・琴葉(ことは)の死亡は18巻160話|童磨に殺された経緯と崖から我が子を落とした理由【鬼滅の刃】
この記事には『鬼滅の刃』18巻から19巻にかけての展開(無限城編・上弦の弐戦)が含まれます。情報は2026年8月時点のものです。
『鬼滅の刃』の嘴平伊之助は、山で猪に育てられた少年として登場します。では、その前に彼を産んだ母親はどうなったのか。名前は嘴平琴葉(はしびら ことは)といい、上弦の弐・童磨に殺されています。
この記事では、琴葉の最期が何巻何話で描かれるのか、なぜ我が子を崖から落としたのかを、原作で確認できる範囲だけで整理します。ネット上には原作に根拠のない補足も多いため、書けることと書けないことを分けて示します。あわせて、夫の暴力から逃げた女性に江戸時代の日本が用意していた「駆け込み寺」という制度についても調べました。
結論
- 伊之助の母・琴葉は童磨に殺されています。逃げ込んだ先の教祖が童磨でした。
- 琴葉の過去が明かされるのは18巻第160話「重なる面影・蘇る記憶」です。童磨が伊之助の顔に琴葉の面影を見る場面から回想が始まります。
- 琴葉は伊之助を崖から落として逃がしました。伊之助は川に落ちて助かり、山で育つことになります。
嘴平琴葉のプロフィール

| 名前 | 嘴平琴葉(はしびら ことは) |
|---|---|
| 立場 | 嘴平伊之助の実母 |
| 境遇 | 夫と姑から暴力を受け、婚家に居場所がなかった |
| 逃げ込んだ先 | 新興宗教「万世極楽教」 |
| 教団での扱い | 教祖・童磨に保護される。童磨は琴葉を気に入っていた |
| 最期 | 童磨に殺害される |
| 初出 | 18巻第160話「重なる面影・蘇る記憶」 |
| 息子との関係 | 伊之助は琴葉と顔立ちがよく似ている |
読み方は「ことは」です。名字は伊之助と同じ嘴平で、顔立ちもよく似ていることが作中で強調されています。この「似ている」という一点が、後に童磨に過去を思い出させる引き金になります。
琴葉の死亡は何巻何話?
琴葉の過去と最期が描かれるのは18巻第160話「重なる面影・蘇る記憶」です。単行本18巻には第152話から第160話までが収録されています。
この話数で童磨は、目の前にいる伊之助の顔立ちから、かつて教団にいた女性を思い出します。タイトルの「重なる面影」はこの瞬間を指しています。琴葉が伊之助と瓜二つだったからこそ、童磨のほうが先に気づくという構図です。
琴葉が万世極楽教へ逃げ込むまで
| 段階 | 起きたこと |
|---|---|
| 1 | 婚家で夫から暴力を受け、姑からも責められ続ける |
| 2 | 顔が腫れ上がるほど殴られ、赤子の伊之助にまで手が及びかける |
| 3 | 伊之助を抱えて家を出る |
| 4 | 慈善活動を行っているように見えた新興宗教「万世極楽教」を頼る |
| 5 | 教祖の童磨に保護され、傷の手当てを受ける |
| 6 | 童磨が信者を食べている現場を目撃する |
| 7 | 伊之助を抱えて寺院から逃げ出す |
童磨は琴葉を気に入っており、食べずに寿命が尽きるまでそばに置くつもりだったとされます。琴葉の側から見れば、暴力から逃れた先が唯一の安全な場所に見えていたわけです。その前提が正体の目撃で崩れます。
なぜ琴葉は伊之助を崖から落としたのか
逃走の末、琴葉は断崖に追い詰められます。そこで彼女が選んだのが、伊之助を崖の下へ落とすという行動でした。
抱えたまま捕まれば二人とも助かりません。落とせば少なくとも童磨の手からは離れます。せめて子どもだけでも、という判断です。伊之助は崖下の川に落ちたことで一命をとりとめました。
童磨はその一部始終を見ていましたが、あの高さから落とされた赤子が生きているはずがないと考え、追いませんでした。この誤算が、後年に上弦の弐が伊之助と対峙する伏線になります。
そして琴葉自身は、その場で童磨に殺されました。「伊之助を捨てた」という表現がネット上には見られますが、原作で描かれているのは追い詰められた末の選択であり、遺棄ではありません。
原作で確認できること・できないこと
琴葉については、原作の描写と後付けの解釈が混ざって語られがちです。当サイトでは次のように切り分けます。
| 内容 | 原作で確認できるか |
|---|---|
| 夫と姑から暴力を受けていた | 確認できる |
| 万世極楽教に逃げ込み、童磨に保護された | 確認できる |
| 童磨が信者を食べる現場を目撃して逃げた | 確認できる |
| 伊之助を崖から落として逃がした | 確認できる |
| 童磨に殺された | 確認できる |
| 青い彼岸花に関わっていた | 確認できない。琴葉と青い彼岸花を結びつける描写はない |
| 正確な年齢や生年 | 確認できない。作中に明示がない |
| 夫(伊之助の父)のその後 | 確認できない。作中で語られていない |
とくに青い彼岸花との関係は、別の登場人物の設定と混ざって語られることがあります。原作にその記述はありません。ここは書けないものとして扱います。
史実では? 夫から逃げた女性に用意されていた「駆け込み寺」
ここからが差別化パートです。琴葉が夫の暴力から逃げるとき、頼れる先が新興宗教しかなかったという状況には、日本の制度史から見た背景があります。
江戸時代には縁切寺(駆け込み寺)という仕組みがありました。妻の側から離縁を成立させる手段が事実上なかった時代に、特定の寺へ駆け込むことで離縁を認めさせる制度です。幕府が公認していたのは全国で2寺のみでした。
| 寺 | 所在 | 備考 |
|---|---|---|
| 東慶寺 | 鎌倉(現在の神奈川県) | 幕府公認の縁切寺。現在も鎌倉に残る |
| 徳川満徳寺 | 上野国(現在の群馬県太田市) | 時宗の尼寺。幕府公認の縁切寺 |
寺法では、寺の中で一定期間(おおむね2年)の奉公を務めることで離縁が認められました。夫の同意がなくても、寺に入ってしまえば手が出せなくなるという逃げ場です。
制度が消えたあとの時代
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 江戸期 | 東慶寺と徳川満徳寺が幕府公認の縁切寺として機能する |
| 明治3年12月20日(1871年2月9日) | 東慶寺への最後の駆け込みが行われる |
| 明治初期 | 徳川満徳寺が廃寺となる |
| 明治6年(1873年)5月 | 女性の側からの離婚請求が法的に認められ、縁切寺法は役目を終える |
『鬼滅の刃』の舞台は大正時代です。琴葉が生きた時代には、駆け込み寺という制度はすでに存在していません。法律上は妻からの離婚請求が可能になっていたものの、暴力から即座に身を隠せる公的な避難先が地域に整っていたわけではありませんでした。
作中で琴葉が向かった先が寺ではなく、慈善活動をしているように見えた新興宗教だったこと。それが制度の空白と結びついているかどうかを断定する材料はありませんが、彼女に選択肢がほとんどなかったという点は、時代背景として押さえておく価値があります。
漫画と史実の違い
| 項目 | 『鬼滅の刃』 | 史実 |
|---|---|---|
| 逃げ込み先 | 新興宗教「万世極楽教」(架空) | 江戸期は縁切寺。公認は東慶寺と徳川満徳寺の2寺のみ |
| 離縁の手段 | 作中に描写なし | 寺で一定期間奉公すれば離縁が認められた |
| 時代 | 大正時代 | 縁切寺法は明治6年(1873年)に役目を終えている |
| 逃げた妻の保護 | 教団が保護するが実態は捕食の場 | 寺は幕府公認の避難先として機能した |
| 離婚請求 | 作中に描写なし | 明治6年5月に女性からの離婚請求が法的に認められた |
琴葉の死は伊之助にどうつながったか
崖から落ちた伊之助は川で助かり、山で母猪に育てられます。その母猪が死んだあと、伊之助は皮を使って被り物を作りました。人間の言葉は、山の人家に住む老人から教わっています。老人は伊之助に百人一首を読み聞かせていました。
伊之助は自分の母の顔も名前も覚えていません。それでも、琴葉が赤子の彼に聞かせていた指切りの歌だけが、記憶の底に残っていました。
そして19巻第163話、伊之助はカナヲとともに童磨と戦います。カナヲの花の呼吸 終ノ型「彼岸朱眼」が童磨の頸に入り、そこへ伊之助の獣の呼吸が押し込まれて頸が落ちました。母を殺した鬼を、母が逃がした子が討つ形になっています。
琴葉の回想が18巻第160話に置かれ、決着が19巻第163話にあること。この配置によって、読者は伊之助より先に事実を知った状態で戦いを見ることになります。
伊之助の母・琴葉に関するよくある質問
伊之助の母親の名前と読み方は?
嘴平琴葉(はしびら ことは)です。伊之助と同じ嘴平姓で、顔立ちもよく似ています。
琴葉は死亡しましたか?
しています。逃げ込んだ先の万世極楽教の教祖であった童磨に殺されました。
琴葉の過去が明かされるのは何巻何話ですか?
18巻第160話「重なる面影・蘇る記憶」です。童磨が伊之助の顔に琴葉の面影を見る場面から回想が始まります。
琴葉はなぜ万世極楽教に行ったのですか?
夫と姑からの暴力に耐えかね、赤子の伊之助を抱えて家を出たためです。当時の万世極楽教は慈善活動を行っているように見えていました。
琴葉はなぜ伊之助を崖から落としたのですか?
断崖に追い詰められ、抱えたままでは二人とも助からないと判断したためです。伊之助は崖下の川に落ちたことで生き延びました。
童磨はなぜ伊之助を追わなかったのですか?
あの高さから落とされた赤子が生きているはずがないと考えたためです。この判断が結果的に誤りだったことになります。
琴葉は青い彼岸花と関係がありますか?
原作に琴葉と青い彼岸花を結びつける描写は確認できません。関係があるとする説を事実として扱うことはできません。
琴葉の年齢はいくつですか?
作中に明示がないため確認できません。若くして伊之助を産んだとする記述はネット上に見られますが、原作で裏づけられるものではありません。
伊之助の父親はどうなったのですか?
作中で語られていません。琴葉に暴力をふるっていたこと以外、その後は描かれていないため確認できません。
童磨が倒されるのは何巻何話ですか?
19巻第163話です。カナヲの花の呼吸 終ノ型「彼岸朱眼」が頸に入り、そこへ伊之助の獣の呼吸が加わって頸が落ちました。
まとめ
- 伊之助の母・嘴平琴葉は、上弦の弐・童磨に殺された
- 過去が明かされるのは18巻第160話「重なる面影・蘇る記憶」
- 琴葉は夫と姑の暴力から逃げ、万世極楽教に保護されていた
- 童磨の正体を目撃して逃げ、断崖で伊之助を崖下へ落として逃がした
- 江戸期にあった縁切寺は明治6年に役目を終えており、大正の琴葉に公的な逃げ場はなかった
母親が我が子を崖から落とすという場面だけを切り出すと、非情な行為に見えます。しかし前後の描写を追うと、それが唯一残された手段だったことが分かります。19巻の決着まで読むと、その判断が無駄ではなかったことも同時に示されています。
この記事について
執筆・編集: マンガノシラベ編集部
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